ケースワークの事例でソーシャルワークを簡単理解!

ソーシャルとかワークとか、漢字と横文字があって、説明を見てもモヤッとしてしまうことがよくありました。そんなときは事例で覚えることをおすすめします。

目次

  • ケースワークとは
  • ソーシャルワーク体系
  • ケースワークの歴史
  • ケースワーク具体例(展開過程・プロセス含む)
  • 過去問

ケースワークとは

ケースワークとは、精神的・肉体的・社会的な生活上の問題をかかえる個人や家族に個別的に接し、問題を解決できるように援助することを言います。

ソーシャルワーク体系

ケースワークの歴史

イギリスの歴史についてはこちら

COS運動の始まり

19世紀のイギリスでは資本主義が発展するとともに貧富の差が拡大していました。

チャルマーズが行った貧困家庭の友愛訪問(友としての家庭訪問)等の隣友運動COS(Charity Organization Society(慈善組織協会))の始まりとなりました。

チャルマーズ

この友愛訪問員がケースワーカーの起源です。

そして、貧困に苦しむ人に対して個々の慈善(ボランティア)団体の活動もあったのですが、救済漏れや不正受給などがあったため、COSが個々の慈善団体をまとめるようになってきました。

COSでは、自助の考えに基づき「貧困の原因は個人にある」として貧困者に生活態度の改善を促しました。

自助努力の有無を基準に、「救済に値する貧困者」と「救済に値しない貧困者」に分けられ、「救済に値する貧困者」はCOSで救済し、「救済に値しない貧困者」は新救貧法で救済されました。

リッチモンドはCOS職員として働いていました。

リッチモンド 女性!

彼女は徐々に著書『社会診断論』『ソーシャル・ケースワークとは何か』を発表したりと、ケースワークの専門化に取り組みました。

リッチモンドは「ケースワークの母」と呼ばれるようになります。

後、セツルメント運動に発展していきます。

蛇足ですが、後に発生した問題解決アプローチのパールマンに「ケースワークは死んだ」と言われ、相談者自らを分析するケースワークの在り方を主張しました。

ケースワーク具体例(展開過程・プロセス含む)

(インテーク)

ある知的障害者の親戚から、本人の親が急死したとの電話が入りました。

これまで、あまり親戚づきあいもなかったようで、相談者はとても慌てた様子でした。

相談者は、「私と本人はいとこ同士なんです。本人には知的障害があるんだけれど、叔母(本人の母)が急に亡くなってしまって・・・ひとりで家に残っているんです。

叔母も介護に精神的にまいっていたとか。

でも、ほとんど付き合いはなかったし、よく分からないんです。

近くに親族も住んでいないですしね。

本人はずっと家で過ごしていたようなんだけれど。

本当に急なことで、これからのこと、どうしたらいいんでしょう・・・」

(アセスメント)

ケースワーカーは、下記の情報に注目しました。

  • ひとりで家に残っている
  • 叔母も精神的にまいっていた
  • 親戚とはほとんど付き合いはなかった
  • 本人はずっと家で過ごしている

経験年数の長い高齢者支援担当のケースワーカー、近隣の市町村のケースワーカーに相談してみました。

Aさんは、生活課題に優先順位を決めて、関係機関に情報収集することにしました。

  1. 緊急保護の必要性
  2. 生活保護受給の可能性

  3. 日常生活自立支援事業の利用

  4. 医療ニーズの可能性

  5. 精神面のケア

  6. 家事等生活支援ニーズの可能性

  7. 金銭管理等経済ニーズの可能性

  8. 就労ニーズの可能性

ケースワーカーは、本人と親族、それぞれと面接をする場をもち、関係機関とケース会議を開催して支援の役割分担を決めました。

(インターベーション)

役割分担に基づき支援を開始します。

(モニタリング)


定期的にケース会議を開催して支援課題や役割分担を見直しています。

(エバリュエーション)

類似のサービス提供がより最適なものになるように改善点を検討し、サイクルを回していきます。

過去問

保育士試験 令和元年(2019年)後期 社会福祉 問70

次の文は、ソーシャルワークの成り立ちに関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ A  ケースワークの源流は、イギリスにおけるチャルマーズ(Chalmers, T.)の隣友運動とロンドンの慈善組織協会の活動である。

× B  セツルメント活動は、ロンドンのバーネット夫妻(Barnett, S & H)によるハル・ハウス、さらにはアダムズ(Addams, J.)の設立したシカゴのトインビーホールを拠点として展開された。

  • ロンドンのバーネット夫妻が設立したのはトインビー・ホールです。ハル・ハウスはアメリカの社会事業家のジェーン・アダムスが設立しました。

× C  バートレット(Bartlett, H.)は、ケースワークを理論的に体系化し、『社会診断論』、『ソーシャル・ケースワークとは何か』など多くの著書を出版した。

  • 『社会診断論』、『ソーシャル・ケースワークとは何か』を著したのはリッチモンドです。

○ D  パールマン(Perlman, H. H.)は、ケースワークの構成要素として「4つのP(人、問題、場所、過程)」をあげている。

1.A:○  B:○  C:×  D:×

2.A:○  B:×  C:○  D:×

3.A:○  B:×  C:×  D:○

4.A:×  B:○  C:×  D:○

5.A:×  B:×  C:○  D:○

正解は 3

保育士試験 平成31年(2019年)前期 社会的養護 問35

次の文は、施設職員に求められるソーシャルワークの援助技術に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

✕ 1.ケースワークとは、地域にあるニーズや生活問題の解決のために、サービスの開発や組織化を図り、住民が主体的に問題解決に取り組めるようにする技法である。

  • ケースワークとは、社会事業の一方法で、精神的・肉体的・社会的な生活上の問題をかかえる個人や家族に個別的に接し、問題を解決できるように援助することを言います。

✕ 2.アウトリーチとは、支援において他領域の専門的知識や技術を要するときに、他の専門職から助言を受けることである。

  • アウトリーチとは、福祉などの分野における地域社会への奉仕活動、公共機関の現場出張サービスなどの意味で多用されます。

○ 3.ソーシャルアクションとは、福祉ニーズの充足のために、社会環境の改善や制度等の創設・改善等を目指して、市民・組織・行政等に働きかける技法である。

✕ 4.ネットワーキングとは、複合的な問題を抱える利用者の生活上のニーズを充足させるため、適切な社会資源と利用者を結びつけ調整する技法である。

  • 環境問題・消費者問題・社会福祉などの市民運動団体が、運動を進めるために相互に結びつくことを言います。

✕ 5.ソーシャル・アドミニストレーションとは、意図的なグループ体験やメンバー相互の関係を活用して、個々の力を高め問題解決するための対人援助技術である。

  • ソーシャル・アドミニストレーションとは間接援助技術の1つで, 管理者や社会福祉従事者, 利用者および関係者を対象として, サービス計画や運営改善やニーズのフィードバックを行うことを目的とする技術のことを言います

正解は 3

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