社会福祉基礎構造改革って一体なに?

社会福祉基礎構造改革

社会福祉基礎構造改革といえば小泉さんです。

日本の児童福祉の歴史はこちら

社会福祉基礎構造改革をぶっちゃけていうと?

国が「お手上げです!取締はやるのでみんなも手伝って下さい!儲かるかも知れませんよ!」と言ってるかのような改革です。

社会福祉基礎構造改革はなぜやるの?

社会福祉事業、社会福祉法人、福祉事務所などの社会福祉の基本的なあり方を定めた「社会福祉事業法」は、昭和26(1951)年の制定以来、社会福祉基礎構造改革に至るまで、大きな改正が行われてきませんでした。

社会福祉基礎構造改革で改正となった法律は?

2000(平成12)年に改正された法律は以下のとおりです。

  • 社会福祉事業法→社会福祉法
  • 身体障害者福祉法
  • 知的障害者福祉法
  • 児童福祉法
  • 民生委員法
  • 社会福祉施設職員退職手当共済法
  • 生活保護法
  • 老人福祉法
  • 公益質屋法 (廃止)

太字が保育士試験の過去問で出題されたものです。介護保険法は新しくできました。

社会福祉基礎構造改革って具体的にいうと?

措置制度の見直し

【身体障害者福祉法、知的障害者福祉法、児童福祉法】

利用者の利益を保護するため、行政がサービス内容を決める措置制度はなくなりました。

保育所及び母子生活支援施設の措置制度は、それぞれ1997(平成9)年、2001(平成13)年の児童福祉法改正の際に廃止されました。

しかし、要保護児童に関する制度など、一部には措置制度が存続しています。

苦情解決の仕組みの導入

【社会福祉事業法】

利用者を保護するため、利用者と提供者の対等な関係の確立である苦情解決システムが導入されました。

利用契約についての説明・書面交付義務付け

社会福祉事業者には、広く説明する努力義務を付しました。

誇大広告の禁止

利用者の理解や判断を誤らせるような事実に反する誇大な広告を禁止し、情報提供の適正化を図りました。

自己評価、第三者評価

【社会福祉事業法】

事業者によるサービスの質の自己評価などによる質の向上

サービスの質を評価する第三者機関の育成

事業の透明性の確保

 【社会福祉事業】

・事業者によるサービス内容に関する情報の提供、社会福祉事業の経営者や国及び地方公共団体は、福祉サービスが適切に利用されるように、情報提供を行わねばなりません。


・財務諸表の開示を社会福祉法人に対して義務付け社会福祉法人は、事業報告書、財務諸表、監査報告書などを事務所に備えておき、利用者等から請求があったときは、閲覧できるようにしなければなりません


・国、地方公共団体による情報提供体制の整備・国、地方公共団体による情報提供体制の整備

保育所の民間参入促進

・保育所について、待機児童数の状況など地域の需給状況等を総合的に勘案して民間企業など社会福祉法人以外の参入を認めること。

地域福祉計画の策定

 【社会福祉事業法】

社会福祉事業の計画的推進、住民の自主的な活動と公的サービスの連携などを目的として、市町村・都道府県において地域福祉計画を策定

社会福祉の供給主体が、地方公共団体や社会福祉法人中心から、社会福祉協議会、自治会、NPO、生協・農協、ボランティアなどの地域社会における様々な制度、機関・団体の連携・つながりを築くことによって、など民間へ拡大することが進められました。

「個人が主体的に関わり支え合う、地域における新たな支え合い(共助)」が期待されています。 新たな『公』を創造していくことが望まれるとされています

「社会福祉事業法」を「社会福祉法」に改正することによって、地域福祉の推進体制は法的に整備されることとなった。

知的障害者福祉等に関する事務の市町村への委譲

【知的障害者福祉法、児童福祉法】

過去問

保育士試験 令和4年(2022年)前期 社会福祉 問4

次のうち、「地域福祉・在宅福祉の推進」に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記 述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

× A 在宅福祉では、ノーマライゼーションを具体化するために、今後は施設福祉との連携をしないことが求められている。

  • 施設福祉と連携することが求められています。

○ B 地域福祉を推進するためには、ボランティアや住民など多様な民間団体の参加が不可欠である。

○ D 「社会福祉法」では、その目的に地域福祉の推進を図ることがあげられている。

保育士試験 令和3年(2021年)前期 社会福祉 問62

次の文のうち、2000(平成12)年の「社会福祉法」の成立前後に関連する社会福祉体制の見直しに関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ A  保育所および母子生活支援施設の措置制度が廃止された。

  • 保育所及び母子生活支援施設の措置制度は、それぞれ1997(平成9)年、2001(平成13)年の児童福祉法改正の際に廃止されました。

○ B  介護保険制度が導入された。

  • 介護保険法が導入されたのは、2000(平成12)年です。

× C  子どもの権利の明確化、社会的養護の大幅見直しを含む「社会的養育ビジョン」が示された。

○ D  社会福祉の供給主体が、地方公共団体、社会福祉法人中心から、特定非営利活動法人や企業など民間へも拡大することが進められた。

  • 2000(平成12)年に、社会福祉事業法が社会福祉法となりました。これを機に、社会福祉の供給主体が、地方公共団体や社会福祉法人中心から、特定非営活動法人や企業など民間へ拡大することが進められました。

1.A:○  B:○  C:○  D:○ 2.A:○  B:○  C:○  D:× 3.A:○  B:○  C:×  D:○ 4.A:○  B:×  C:○  D:○ 5.A:×  B:○  C:○  D:○
正解は 3

保育士試験 令和2年(2020年)後期 社会福祉 問58

次の文のうち、日本の社会福祉の動向に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

× A  2000(平成12 )年の「社会福祉法」の改正で、行政が利用者の処遇を決定する「措置制度」が廃止された。

  • 2000(平成12)年の「社会福祉法」の改正により、福祉サービスが利用制度化され、行政がサービス内容を決める措置制度はなくなりました。しかし、要保護児童に関する制度など、一部には措置制度が存続しています。

○ B  1970(昭和45 )年代に高度経済成長が終わると、いわゆる「福祉見直し」が進められ、老人医療費支給制度は廃止された。

  • 老人医療費支給制度は、高度経済成長が終わったことや、また老人医療費の急増などを背景に、1983(昭和58)年に廃止されました。

× C  1994(平成6 )年、政府は児童虐待防止対策として「エンゼルプラン」を発表した。

  • 1994(平成6)年に発表された「エンゼルプラン」は、少子化対策のために発表されました。児童虐待防止対策としては、2000(平成12)年に、「児童虐待の防止等に関する法律」が施行されました。

○ D  1997(平成9 )年の「児童福祉法」の改正では、児童家庭支援センターの創設、保育所入所手続きの変更、放課後児童健全育成事業の推進等が図られた。

  • 1997(平成9)年、少子化等を背景に、「児童福祉法」が改正されました。主な改正点は、次のとおりです。
  • ・児童自立支援施策の充実
  • ・児童家庭支援センターの創設
  • ・放課後児童健全育成事業の推進
  • ・保育所制度の見直し:保育所入所手続きの変更、保育料負担方式の変更、相談・助言機能の追加

保育士試験 令和元年(2019年)後期 社会福祉 問62

次の文は、「社会福祉事業法」を改め、2000(平成12)年に改正された「社会福祉法」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ A  「社会福祉事業法」も「社会福祉法」も、社会福祉の共通基盤について規定している法律である。

  • 「社会福祉法」は2000年に「社会福祉事業法」が改正されて付けられた名称です。よってどちらも社会福祉の共通基盤について規定している法律と言えます。

× B  「社会福祉事業法」を「社会福祉法」に改正することによって、行政の権限や裁量によって社会福祉事業が実施されるようになった。

  • 改正前も行政の行政の権限や裁量によって社会福祉事業が実施されています。

× C  「社会福祉事業法」を「社会福祉法」に改正することによって、ホームヘルプサービス、ショートステイ、デイサービス等の在宅福祉サービスの法定化が行われた。

  • ホームヘルプサービス、ショートステイ、デイサービス等の在宅福祉サービスは「社会福祉法」ではなく「老人福祉法」になります。

○ D  「社会福祉事業法」を「社会福祉法」に改正することによって、地域福祉の推進体制は法的に整備されることとなった。

  • 「社会福祉事業法」を「社会福祉法」に改正することによって、地域福祉の推進体制が法的に整備されました。

1.A:○  B:○  C:×  D:× 2.A:○  B:×  C:○  D:○ 3.A:○  B:×  C:×  D:○ 4.A:×  B:○  C:×  D:○ 5.A:×  B:×  C:○  D:○
正解は 3

保育士試験 平成29年(2017年)後期・地域限定 社会福祉 問61

次の文は、社会福祉制度に関する記述である。A ~ Eを制定された順に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 「社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する等の法律」が制定され、地域福祉の推進等が明確に位置付けられた。

  • 「社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する等の法律」は、2000年に制定されました。

B 「子ども・子育て支援法」が制定され、新たな小規模保育等が推進されるようになった。

B 「子ども・子育て支援法」は、2012年に制定されました。

C 「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」が制定され、婦人相談所は、配偶者暴力相談支援センターとしての機能を果たすことになった。

C 「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」は、2001年に制定されました。

D 「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」が制定され、高齢者虐待の防止等に関する施策が推進されるようになった。

D 「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」は、2005年に制定されました。E 「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が制定され、障害を理由とする差別の解消が推進されるようになった。 E 「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」は、2013年に制定されました。

1.A → C → B → D → E 2.A → C → D → B → E 3.B → A → E → C → D 4.C → E → A → D → B 5.D → B → E → A → C
正解は 2

保育士試験 平成25年(2013年) 社会福祉 問64

次の文は、2000(平成12)年以降のわが国の福祉政策の方向性に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

× A 2000(平成12)年の厚生省「これからの地域福祉のあり方に関する研究会」報告書において、地域福祉を推進する主体として公助の一層の確立を目指すべきであるとした。

  • 公助だけでなく、「個人が主体的に関わり支え合う、地域における新たな支え合い(共助)」が期待されています。

○ B 2000(平成12)年に施行された「社会福祉法」は、福祉サービスの利用者の利益の保護に関する制度を飛躍的に前進させたものと評価できる。

  • 社会福祉法は2000年に、社会福祉事業法から大幅に改正されました。

○ C 2000(平成12)年の厚生省「社会的な援護を要する人々に対する社会福祉のあり方に関する検討会」報告書において、「新たな『公』の創造」を提唱した。

  • 社会福祉協議会、自治会、NPO、生協・農協、ボランティアなどの地域社会における様々な制度、機関・団体の連携・つながりを築くことによって、新たな『公』を創造していくことが望まれるとされています。

× D 2000(平成12)年版の「厚生白書」では、生活保護に関して、「就労体験、福祉的就労、ボランティア等のプログラムや交流の場に参加してもらい、社会とのつながりを結び直す支援を講じる」としているが、その担い手として、NPO等の「新しい公共」を活用すると記述している。

  • 設問の記述は2010年版のものであって、2000年という記述は誤りです。2010年の「厚生労働白書」では、「参加型社会保障(ポジティブ・ウェルフェア)の確立に向けて」が提唱されていて、記述はその中の一文となります

1.A○  B○  C○  D× 2.A○  B○  C×  D× 3.A○  B×  C×  D○ 4.A×  B○  C○  D× 5.A×  B×  C×  D○
正解は 4

保育士試験 平成24年(2012年) 社会福祉 問18

次の文は、社会福祉の情報提供に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ A 「社会福祉法」では、社会福祉事業の経営者や国及び地方公共団体に対して、福祉サービスの適切な利用が行われるように、情報の提供等を行うよう努めなければならないと定められている。

  • 社会福祉事業の経営者や国及び地方公共団体は、福祉サービスが適切に利用されるように、情報提供を行わねばなりません(社会福祉法第75条)。

○ B 社会福祉法人に対しては、利用者等からの請求に応じて事業報告書や財務諸表、監査報告書を閲覧できるよう義務付けている。

  • 社会福祉法人は、事業報告書、財務諸表、監査報告書などを事務所に備えておき、利用者等から請求があったときは、閲覧できるようにしなければなりません(社会福祉法第44条4項)。

× C 社会福祉事業の経営者は、その提供する福祉サービスの利用を希望する者からの申込みがあった場合には、説明を希望する者のみに対して、説明を行うものとされている。

  • 社会福祉事業者には、広く説明する努力義務があります(社会福祉法第76条)。

○ D 「社会福祉法」では、利用者の理解や判断を誤らせるような事実に反する誇大な広告を禁止し、情報提供の適正化を図っている。

  • 社会福祉法第79条において、社会福祉事業の誇大広告の禁止規定が設けられています。

1.A○  B○  C○  D× 2.A○  B○  C×  D○ 3.A○  B○  C×  D× 4.A○  B×  C×  D× 5.A×  B×  C○  D○
正解は 2 

保育士試験 平成23年(2011年) 社会福祉 問20

次の文は、社会福祉基礎構造改革の動向に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ A 社会福祉事業、社会福祉法人、福祉事務所などの社会福祉の基本的なあり方を定めた「社会福祉事業法」は、昭和26(1951)年の制定以来、社会福祉基礎構造改革に至るまで、大きな改正が行われてこなかった。

  • 社会福祉基礎構造改革の趣旨の一つとして、「昭和26年の社会福祉事業法制定以来大きな改正の行われていない社会福祉事業、社会福祉法人、措置制度など社会福祉の共通基盤について、今後増大・多様化が見込まれる国民の福祉の要求に対応するため」としています。

○ B 社会福祉基礎構造改革の基本的方向のひとつは、サービスの利用者と提供者の対等な関係の確立である。

  • 苦情解決システムが導入されました。

○ C 社会福祉基礎構造改革の主要な論点のひとつとして、いわゆる「措置制度」の基本的な考え方と異なる改革の方向性を示した。

  • 措置制度から利用契約制度へ移行しました。

× D 社会福祉基礎構造改革の中で改正の対象となった法律は、「社会福祉事業法(社会福祉法に改称)」、「老人福祉法」、「介護保険法」、「児童福祉法」の4法である。

  • 改正の対象となった法律
  • 社会福祉事業法
  • 身体障害者福祉法
  • 知的障害者福祉法
  • 児童福祉法
  • 民生委員法
  • 社会福祉施設職員退職手当共済法
  • 生活保護法
  • 公益質屋法 (廃止)

1.A○  B○  C○  D× 2.A○  B○  C×  D× 3.A○  B×  C○  D× 4.A○  B×  C×  D× 5.A×  B×  C○  D○
正解は 1

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