目次
チームアプローチとは
チームアプローチとは、多様なニーズを抱えているケースに対応するため、それぞれの専門分野に関する視点を活かして支援することです。
チームは、ソーシャルワーカーを中心とした家族や関係機関の専門職でチームを形成します。
また、試験には出ませんが、ここでは他職種連携と同じ意味と考えてよいです。
事例
Hさんは脳梗塞で左半身麻痺があり、食事が自分で食べられなくなってしまい、特別養護老人ホームでチームアプローチにより援助することになりました。
家族は、他のご利用者とも楽しく過ごしてほしい、苦痛のない生活をしてほしいという意向を持っていました。
チームはケアマネージャーが中心となり、介護職、看護職、医師、機能訓練指導員、管理栄養士などがメンバーになりました。
ケアマネージャーが高齢者の問題点を把握していき、それぞれの専門職の意見をもらいケアプランを作っていきます。
本人の普通の食事が食べたいという希望を叶えるため、まずは管理栄養士がどれ位を飲み込めるか試してみます。
食事の様子を介護・看護職員と管理栄養士が観察し、ご本人の意見を聞いてみます。
その結果食べる時に、口に残っているのに次を入れてしまうので、むせが起きてしまうということに気が付きました。
むせないためには介護職員が横について慌てないようにと声掛けをするよう看護職員が指示をしました。
また嚥下機能が落ちないように歯科衛生士に口腔ケアをしてもらい、介護職員も口腔ケアの指導を受けました。
各職種がよくコミュニケーションを図り情報共有を行なっていきます。

過去問
保育士試験 令和4年(2022年)後期 社会福祉 問14
次のうち、相談援助の方法・技術とその説明として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
○ A チームアプローチとは、専門職でチームを形成し目標に向かって、チームの強みを意識し、意図的に活用して支援することをいう。
B 社会福祉調査法は、社会福祉に関する実態(福祉ニーズや問題の把握)、社会福祉サービスや政策の評価、個別ケースにおける支援の効果測定などを目的とする調査の総称である。
C ソーシャルアクションとは、支援の必要な状況であるにもかかわらず、それを認識していない、あるいは支援につながっていない利用者に対して、ソーシャルワーカーから援助につなげるためのはたらきかけを行うことである。
3. A:○ B:× C:○
保育士試験 令和元年(2019年)後期 社会福祉 問72 )
次の文は、ソーシャルワークの援助のあり方に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 「インテーク」では、クライエントのニーズを多面的に把握する。
B 「アセスメント」では、クライエントの抱えている問題について情報収集を行う際、クライエントのストレングスについて情報収集をすると、援助の焦点がぼやけてしまうため行うべきではない。
C 「モニタリング」では、提供しているサービスに対して、その提供状況に不具合があるかどうかをチェックするため、利用者のサービスに対する満足感を評価する必要はない。
○ D 多様なニーズを抱えているケースに対する「インターベンション」では、ソーシャルワーカーが中心となって関係機関に声をかけ、チームアプローチで行う場合がある。
2. A:○ B:× C:× D:○
保育士試験 令和元年(2019年)後期 社会福祉 問73
次の文は、社会福祉の援助技術に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A ケアマネジメントとは、生活問題を抱えている人に対し、効果的・継続的に必要なサービスを組み合わせて援助していくことである。
B ネットワーク(ネットワーキング)とは、サービスを必要とする人が、地域の社会資源を活用するために、有効な組織化を推進していく方法である。
C スーパービジョンの主な機能には、「教育的機能」と「支持的機能」と「管理的機能」がある。
D ソーシャルアクションとは、関係機関の専門職でチームを形成し、目標に向かってチームの強みを意識し、チームの強みを意図的に活用して支援することである。
1. A:○ B:○ C:○ D:×
保育士試験 平成26年(2014年) 社会福祉 問73
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
脳性まひで重度の心身障害がある5歳女児Nちゃんは、M保育所に週3回通っている。
その他、児童発達支援センターに週1回通所しており、訪問看護ステーションを週1回利用している。Nちゃんに関わる専門職が、チームアプローチによる支援を行っている。
【設問】
次の文は、チームアプローチにおける支援に関する記述である。適切な記述を選びなさい。
× 1. 専門職チームで保護者の同意を得ずに支援方針を決定する。
- 保護者の同意なしにこどもに支援をすることはどのような状況でも許されません。
○ 2. 保護者を含めた関係者によるカンファレンスを定期的に行う。
× 3. 支援内容について、必ず近隣住民に説明し、理解を得なければならない。
- 近隣住民への支援内容の説明は必要ありません。
○ 4. 緊急時の対応方法について、カンファレンスにおいて共通認識を図る必要がある。
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