周囲が気付かない、親が迷っているなどの理由で、適切でない環境で過ごしているかもしれません。
子どもが生活する上で何らかの困難や問題が生じているのであれば、医師の診断を待つのではなく、できる範囲で支援を考えていくことが大切です。
目次
- 1 DSM
- 1.1 DSM-5とは
- 1.2 知的(能力)障害とは?
- 1.3 吃音とは?
- 1.4 自閉スペクトラム症とは?
- 1.5 限局性学習症(学習障害)とは?
- 1.6 注意欠如・多動症とは?
- 1.7 発達性協調運動症とは?
- 1.8 (ド・ラ・)トゥレット症
- 1.9 チック症
- 1.10 統合失調症とは?
- 1.11 分離不安障害
- 1.12 パニック障害
- 1.13 強迫性障害
- 1.14 選択性緘黙とは?
- 1.15 反応性アタッチメント障害(反応性愛着障害)
- 1.16 脱抑制型対人交流障害
- 1.17 心的外傷後ストレス障害( PTSD )
- 1.18 解離性(転換性)障害とは?
- 1.19 遺糞症とは?
- 1.20 ナルコレプシーとは?
- 1.21 睡眠時驚愕症(夜驚症)
- 1.22 性別違和
- 1.23 反抗挑戦性障害とは?
- 2 ICD(DSM以外)
- 3 ついでに発達障害者支援法も!!
DSM
DSM-5とは
DSMとは、精神障害の診断・統計マニュアルを指し、うつ病などの精神疾患や発達障害の診断の際に、症状が当てはまるかどうか判断する世界的な診断基準です。
-5は改訂第5版という意味で、現在では第5版が最新版です。
ICDという基準もあり多少の違いはありますが、分類しようとせず、症名そのものを理解することが大事です。
名称も診断基準ごとに微妙に違うのできっちり覚える必要はありません。
知的(能力)障害とは?
知的発達の障害です。
発達期に発症し、知的機能と適応機能両面の欠陥を含む障害のことです。
原因は、遺伝子異常、妊娠中の問題出産時期の問題、出生後に生じた健康障害があります。
胎児性アルコール症候群も含まれます。
約8割が原因は明らかではないとされています。
軽度の知的障害のほとんどがこれに当たり、原因不明です。
知的障害は、知能指数だけで定義されるのではなく、日常生活能力、社会生活能力、社会適応性などの能力を測る指数と併せて診断します。
知的障害児数は、女児よりも男児が多いです。
自閉スペクトラム症を伴うことがあります。
また、DSM-5で知的能力障害と診断されたからといって、直接、知的障害者法に該当する訳ではなく、参考にするということです。
吃音とは?
吃音とは発音が流暢にできなく、「どもり」とも言います。
発症年齢の範囲は2~7歳です。
ほとんどの子ども達が回復するとされ、8歳時の重症度が青年期以降の回復に関連すると考えられています。
自閉スペクトラム症とは?
限局性学習症(学習障害)とは?
読み書き能力や計算力などの算数機能に関する、特異的な発達障害のひとつです。
注意欠如・多動症とは?
「不注意AD」と「多動・衝動性HD」を主な特徴とする発達障害の概念のひとつです。
「不注意AD」とは、活動に集中できない、気が散りやすい・ 、物をなくしやすい、順序だてて活動に取り組めないなどがよく見られます。
「多動・衝動性HD」とは、じっとしていられない・静かに遊べない、待つことが苦手で他人のじゃまをしてしまうなどが見られます。
「不注意AD」または「多動・衝動性HD」の症状が、2つ以上の状況(例:家庭、学校)で存在します。
混合型・不注意優勢型・多動-衝動優勢型に分類するときもあります。
有病率は学齢期の小児の3~7%程度と考えられています。
成人期には多動傾向は軽減し、不注意症状が優性となり、男女の比率も小児期に比べると差異が少なくなります。
WISCなどの発達検査はアセスメントをする上で補助的ツールを使用して診断します。
病因として遺伝的関与が強く、出生体重が1,500g未満で生まれたときに発症しやすくなります。
自閉スペクトラム症の特徴が同時にみられることもあります。
支援・治療として、ソーシャルスキル・トレーニングや親へのペアレント・トレーニング、薬物療法などが有効です。

発達性協調運動症とは?
麻痺などの運動障害がないにも関わらず、「ボールを蹴る」「字を書く」などの協調運動に困難さが見られます。
乳幼児期の運動面の発達においても定型発達のお子さんに比べて遅れがあったり、はいはいをあまりしない、転んだ時に手が出ないなどの特徴が見られたりします。
不器用さや運動技能の遂行における遅さと不正確さがみられる。
(ド・ラ・)トゥレット症
体質的にさまざまな運動チック、音声チックが1年以上にわたり強く持続し、日常生活に支障を来すほどになることもあり、その場合にはトゥレット症とよばれます。
チック症
チック症は、素早い身体の動きや発声が思わず起こってしまうことてます。
発声には、卑猥な単語や罵倒語などを言ってしまう音声チックも含みます。
チックといえばビートたけしさんを思い出しますが、それでもイメージがつかない方は下リンクが手早く理解できそうです。
体の一部分にけいれんが起こります。
統合失調症とは?
統合失調症は、こころや考えがまとまりづらくなってしまう病気です。
場面緘黙がある場合があります。
分離不安障害
分離不安障害とは、自宅や愛着をもっている人(母親など)から離れることに強い不安を生じる病気です。
パニック障害
強い不安感をもってしまうことです。
強迫性障害
なにかをし忘れたかもしれない、など心配しすぎたり、妄想が強くなにかをしなくてはならないと思ってしまうこと。
選択性緘黙とは?
言語能力が正常であるにもかかわらず、緊張により特定の場所で言葉を発することができなくなる症状で、発達障害には分類されません。
例えば、親や友達の前では流暢に話すのに、授業中に指されても発言できないなどです。
反応性アタッチメント障害(反応性愛着障害)
脱抑制型対人交流障害
心的外傷後ストレス障害( PTSD )
事故など大きなストレスや負担がかかったあとに精神的な障害がでてくることをいいます。
外傷後ストレス障害の症状には、解離(例えば、短い時間呼びかけに全く反応せず、一点を見つめている)が含まれます。
また外傷後ストレス障害の症状には、社会的な引きこもりが含まれます。
子供の場合、「震災後、地震ごっこをする」など、トラウマ体験を遊びで再演することがあります。
これは気持ちを表現し、感情が開放される遊びと異なり、不安や緊張が継続しているということです。
陽性の情緒(満足感、幸福感等)を示すことがありますが、持続することができません。
解離性(転換性)障害とは?
解離性(転換性)障害は、ストレスの内容と症状に関連がある場合があります。
目が見えなくなるのは見たくない、声が出なくなるのは話したくないというストレスにより、無感覚、錯感覚、視力障害などの症状がみられます。
失立失歩という立ちたくない歩きたくないというストレスにより、失立、失歩、半側眼瞼下垂、けいれんなどの症状がみられます。
また急性尿閉塞、想像妊娠、しゃっくりなどの内臓系の症状がみられることがあります。
青年期では、男子より女子で多くみられます。
けいれんが起こることがあります。
遺糞症とは?
気付かないうちに便を漏らしてしまいます。原因として慢性的な便秘のほか心理的ストレスが挙げられます。
便秘を放置すると排便時に苦痛を感じて排便を我慢するようになります。
あるいは、遊びに夢中になるなどして便意を我慢することを続けます。
その結果、排便反射が弱くなり、便意を感じにくくなります。
ナルコレプシーとは?
ナルコレプシーとは、日中の過度の眠気により突然の筋緊張の消失(睡眠発作)を伴います。
睡眠麻痺(金縛り)や入眠時に幻覚が見られるときもあります。
睡眠時驚愕症(夜驚症)
夜驚症とは 睡眠中に突然、恐怖、興奮した表情で悲鳴のような声を上げて覚醒してしまう病気です。
性別違和
その人が体験し、または表出するジェンダーと指定されたジェンダーとの間の著しい不一致があります。
男の子の場合、女の子の服を身につけることを強く好んだり、ごっこ遊びにおいて、反対のジェンダーの役割を強く好み、自分の性器の構造を強く嫌悪します。
反抗挑戦性障害とは?
怒りにもとづいた不服従、反抗、挑戦的行動の持続的様式と表現される児童期の精神障害である。これらの行動は通常の児童の行動の範囲を越えたもので、権威的人物に向けられる。
ICD(DSM以外)
会話と言語の特異的発達障害
表出性言語障害とは?
どの大人とも相互的に最小限にしか関われず、特に苦痛時に慰めを求めることができないことである。
また、陽性の情緒の表出が極端に少ないです。
受容性言語障害とは?
言葉の理解ができていないために発語にも障害を与えてしまい支障が出てしまう状態のことを言います
常同運動障害
常同行為を繰り返す障害です。
常同行為とは、単調で変化の少ない行動を習慣的に繰り返す行為のことで、行動のレパートリーは様々です。
指をこすり合わせる、眼前で手をひらひらさせる等、自傷行為が伴う行動としては頭を打ち付けたり、顔を叩いたりといった行動が挙げられます。
爪かみ・指しゃぶり・鼻ほじりはこの行為に当てはまりません。
中等度以上の知的能力障害のある人は、常同運動が多く見られる傾向があります。
ついでに発達障害者支援法も!!
発達障害支援法には対象となるものとならないものがありますので、ついでに覚えましょう。
(定義)
第二条 この法律において「発達障害」とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいう。
文化省が行った調査によると、特別な支援を必要とする児童は、約6.5%います。
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