文化省が行った調査によると、特別な支援を必要とする児童は、約6.5パーセントいるそうです。
周囲が気付かない、親が迷っているなどの理由で、適切でない環境で過ごしているかもしれません。
子どもが生活する上で何らかの困難や問題が生じているのであれば、医師の診断を待つのではなく、できる範囲で支援を考えていくことが大切です。
- DSM
- ICD
- 発達障害者支援法
DSM-5とは
DSMとは、精神障害の診断・統計マニュアルで、うつ病などの精神疾患や発達障害の診断の際に、症状が当てはまるかどうか判断する世界的な診断基準です。
5は改訂の第5版という意味で最新版です。
ICDという分類もあり多少の違いはありますが、それぞれ覚えるのではなく、症名そのものを理解することが大事です。
分類できるようになる必要はありません。
名称も診断基準ごとに微妙に違うのできっちり覚える必要はありません。
DSM-5の分類
- 知的能力障害
- 吃音
- 自閉スペクトラム症
- 注意欠如・多動症
- 混合型
- 不注意優勢型
- 多動-衝動優勢型
- 限局性学習症
- 発達性協調運動症
- (ド・ラ・)トゥレット症候群
- チック症…
- 選択性緘黙
- 遺糞症
- 不安分離障害
- 反応性アタッチメント障害(反応性愛着障害)
- 脱抑制型対人交流障害
- 反抗挑戦性障害
- 統合失調症
- 身体化障害
- 強迫性障害
- パニック障害
- 外傷後ストレス障害
- 性別違和
ICDによる分類(DSM-5以外)
- 会話と言語の特異的発達障害
- 表出性言語障害
- 受容性言語障害
- 常動運動障害
知的(能力)障害とは?
知的発達の障害です。
発達期に発症し、知的機能と適応機能両面の欠陥を含む障害のことです。
原因は、遺伝子異常、妊娠中の問題出産時期の問題、出生後に生じた健康障害があります。
胎児性アルコール症候群もふくまれます。
約8割が原因は明らかではないとされています。
軽度の知的障害のほとんどがこれに当たり、原因不明です。
知的障害は、知能指数だけで定義されるのではなく、日常生活能力、社会生活能力、社会適応性などの能力を測る指数と併せて診断します。
知的障害児数は、女児よりも男児が多いです。
また、DSM-5で知的能力障害と診断されたからといって、直接、知的障害者法に該当する訳ではなく、参考にするということです。
吃音とは?
吃音とは発音が流暢にできなく、「どもり」とも言います。
発症年齢の範囲は2~7歳です。
ほとんどの子ども達が回復するとされ、8歳時の重症度が青年期以降の回復に関連すると考えられています。
自閉スペクトラム症とは?自閉症とは別物?
これまで、自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものをまとめて自閉スペクトラムとされています。
社会的コミュニケーションが苦手で、行動、興味、または活動が限定された反復的な行動があります。
他者が自分と同じ「思い」をもつ存在ということは分かりづらく、一方通行に自分の言いたいことだけを言います。
また、特定の行動パターンや環境へのこだわりが強いため、普段通りの状況や手順が急に変わると混乱します。
意思表示をすることが難しいため、発達段階の指さしで興味のあるものを伝えません。
病理的要因・生理的要因・心理的要因が原因として大まかに分けられ、病理的要因に染色体異常かあります。
知的障害が伴うことがあります。
注意欠如・多動症とは?
「不注意AD」と「多動・衝動性HD」を主な特徴とする発達障害の概念のひとつです。
「不注意AD」とは、活動に集中できない、気が散りやすい・ 、物をなくしやすい、順序だてて活動に取り組めないなどがよく見られます。
「多動・衝動性HD」とは、じっとしていられない・静かに遊べない、待つことが苦手で他人のじゃまをしてしまうなどが見られます。
「不注意AD」または「多動・衝動性HD」の症状が、2つ以上の状況(例:家庭、学校)で存在します。
混合型・不注意優勢型・多動-衝動優勢型に分類するときもあります。
有病率は学齢期の小児の3~7%程度と考えられています。
成人期には多動傾向は軽減し、不注意症状が優性となり、男女の比率も小児期に比べると差異が少なくなります。
WISCなどの発達検査はアセスメントをする上で補助的ツールを使用して診断します。
病因として遺伝的関与が強く、出生体重が1,500g未満で生まれたときに発症しやすくなります。
自閉スペクトラム症の特徴が同時にみられることもあります。
支援・治療として、ソーシャルスキル・トレーニングや親へのペアレント・トレーニング、薬物療法などが有効です。

限局性学習症(学習障害)とは?
読み書き能力や計算力などの算数機能に関する、特異的な発達障害のひとつです。
発達性協調運動症とは?
麻痺などの運動障害がないにも関わらず、「ボールを蹴る」「字を書く」などの協調運動に困難さが見られます。
乳幼児期の運動面の発達においても定型発達のお子さんに比べて遅れがあったり、はいはいをあまりしない、転んだ時に手が出ないなどの特徴が見られたりします。
不器用さや運動技能の遂行における遅さと不正確さがみられる。
(ド・ラ・)トゥレット症
体質的にさまざまな運動チック、音声チックが1年以上にわたり強く持続し、日常生活に支障を来すほどになることもあり、その場合にはトゥレット症とよばれます。
チック症
チック症は、素早い身体の動きや発声を思わず起こってしまうことてます。
発声には、卑猥な単語や罵倒語などを言ってしまうチックも含みます。
チックといえばビートたけしさんを思い出しますが、それでもイメージがつかない方は下リンクが手早く理解できそうです。
選択性緘黙とは?
言語能力が正常であるにもかかわらず、緊張により特定の場所で言葉を発することができなくなる症状で、発達障害には分類されません。
例えば、親や友達の前では流暢に話すのに、授業中に指されても発言できないなどです。
機能的遺糞症とは?
気付かないうちに便を漏らしてしまいます。
原因として慢性的な便秘のほか心理的ストレスが挙げられます。
便秘を放置すると排便時に苦痛を感じて排便を我慢するようになります。
あるいは、遊びに夢中になるなどして便意を我慢することを続けます。
その結果、排便反射が弱くなり、便意を感じにくくなります。
反応性アタッチメント障害(反応性愛着障害)
特定の養育者との間に適切な信頼関係ができなかったために現れる障害です。
周囲からの働きかけに反応しない無感情や、警戒して人に近づかなかったり、自分を制御できずに攻撃的になるなど、対人関係に支障をきたすほか、社会的な不適応を示す。
脱抑制型対人交流障害
初対面の見知らぬ大人にも警戒心なく近づき、過剰になれなれしい言葉や態度で接して、ためらいなくついて行くなどの行動がみられます。
反抗挑戦性障害とは?
怒りにもとづいた不服従、反抗、挑戦的行動の持続的様式と表現される児童期の精神障害である。
これらの行動は通常の児童の行動の範囲を越えたもので、権威的人物に向けられる。
統合失調症とは?
統合失調症は、こころや考えがまとまりづらくなってしまう病気です。
場面緘黙がある場合があります。
身体化障害とは?
症状は、消化器系の不調(痛み、おくび、嘔吐、悪心など)や、皮膚の不調(かゆみ、灼熱感、うずき、しびれ、痛み、できもの)がよくみられます。
強迫性障害
なにかをし忘れたかもしれない、など心配しすぎたり、妄想が強くなにかをしなくてはならないと思ってしまうこと。
パニック障害
強い不安感をもってしまうことです。
外傷後ストレス障害
事故など大きなストレスや負担がかかったあとに精神的な障害がでてくることをいいます。
外傷後ストレス障害の症状には、解離(例えば、短い時間呼びかけに全く反応せず、一点を見つめている)が含まれます。
また外傷後ストレス障害の症状には、社会的な引きこもりが含まれます。
子供の場合、「震災後、地震ごっこをする」など、トラウマ体験を遊びで再演することがあります。
これは気持ちを表現し、感情が開放される遊びと異なり、不安や緊張が継続しているということです。
陽性の情緒(満足感、幸福感等)を示すことがありますが、持続することができません。
性別違和
その人が体験し、または表出するジェンダーと指定されたジェンダーとの間の著しい不一致があります。
男の子の場合、女の子の服を身につけることを強く好んだり、ごっこ遊びにおいて、反対のジェンダーの役割を強く好み、自分の性器の構造を強く嫌悪します。
表出性言語障害とは?
どの大人とも相互的に最小限にしか関われず、特に苦痛時に慰めを求めることができないことである。また、陽性の情緒の表出が極端に少ないです。
受容性言語障害とは?
言葉の理解ができていないために発語にも障害を与えてしまい支障が出てしまう状態のことを言います
ついでに発達障害者支援法も!!
発達障害支援法には対象となるものとならないものがありますので、ついでに覚えましょう。
(定義)
第二条 この法律において「発達障害」とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいう。