児童養護施設運営指針、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(配置義務)と比較しながら配置職員を見ていきましょう!
自然となぜ配置されるのかがわかってくるうえ、運営指針も理解できてしまいます。
目次
施設の職員配置MAP
児童養護施設の長
児童養護施設運営指針では…
第II部 各論
8.施設の運営
(3)施設長の責任とリーダーシップ
①施設長は、自らの役割と責任を職員に対して明らかにし、専門性に裏打ちされた信念と組織内での信頼のもとにリーダーシップを発揮する。
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準では…
(児童養護施設の長の資格等)
第四十二条の二 児童養護施設の長は、次の各号のいずれかに該当し、かつ、厚生労働大臣が指定する者が行う児童養護施設の運営に関し必要な知識を習得させるための研修を受けた者であつて、人格が高潔で識見が高く、児童養護施設を適切に運営する能力を有するものでなければならない。
一……
児童指導員または保育士
児童養護施設運営指針では…
第I部 総論
3.児童養護施設の役割と理念
・生活指導は、児童の自主性を尊重しつつ、基本的生活習慣を確立するとともに豊かな人間性及び社会性を養い、かつ、将来自立した生活を営むために必要な知識及び経験を得ることができるように行う。
・学習指導は、児童がその適性、能力等に応じた学習を行うことができるよう、適切な相談、助言、情報の提供等の支援により行う。
…
5.養育のあり方の基本
(2)養育のいとなみ
子どもの養育を担う専門性は、養育の場で生きた過程を通して培われ続けなければならない。経験によって得られた知識と技能は、現実の養育の場面と過程のなかで絶えず見直しを迫られることになるからである。養育には、子どもの生活をトータルにとらえ、日常生活に根ざした平凡な養育のいとなみの質を追求する姿勢が求められる。
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準では…
(職員)
第四十二条 児童養護施設には、児童指導員、…、保育士…、を置かなければならない。
(職員)
第四十二条
6 児童指導員及び保育士の総数は、通じて、満二歳に満たない幼児おおむね一・六人につき一人以上、満二歳以上満三歳に満たない幼児おおむね二人につき一人以上、満三歳以上の幼児おおむね四人につき一人以上、少年おおむね五・五人につき一人以上とする。ただし、児童四十五人以下を入所させる施設にあつては、更に一人以上を加えるものとする。
(養護)
第四十四条 児童養護施設における養護は、児童に対して安定した生活環境を整えるとともに、生活指導、学習指導、職業指導及び家庭環境の調整を行いつつ児童を養育することにより、児童の心身の健やかな成長とその自立を支援することを目的として行わなければならない。
(生活指導、学習指導、…)
第四十五条 児童養護施設における生活指導は、児童の自主性を尊重しつつ、基本的生活習慣を確立するとともに豊かな人間性及び社会性を養い、かつ、将来自立した生活を営むために必要な知識及び経験を得ることができるように行わなければならない。
2 児童養護施設における学習指導は、児童がその適性、能力等に応じた学習を行うことができるよう、適切な相談、助言、情報の提供等の支援により行わなければならない。
児童指導員と保育士の役割に違いはありませんが、イメージとしてほ保育士が0〜6才、児童指導員が6〜18才を専門としています。
職業指導員(職業指導を行う場合)
児童養護施設運営指針では…
第I部 総論
3.児童養護施設の役割と理念
・職業指導は、勤労の基礎的な能力及び態度を育てるとともに、児童がその適性、能力等に応じた職業選択を行うことができるよう、適切な相談、助言、情報の提供等及び必要に応じ行う実習、講習等の支援により行う。
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準では…
(職員)
第四十二条
5 実習設備を設けて職業指導を行う場合には、職業指導員を置かなければならない。
(生活指導、学習指導、職業指導及び家庭環境の調整)
3 児童養護施設における職業指導は、勤労の基礎的な能力及び態度を育てるとともに、児童がその適性、能力等に応じた職業選択を行うことができるよう、適切な相談、助言、情報の提供等及び必要に応じ行う実習、講習等の支援により行わなければならない。
厚生労働省通知では…
1 趣旨
勤労の基礎的な能力及び態度を育て、児童がその適性、能力等に応じた職業選択を行うことができるよう、適切な相談、助言、情報の提供、実習、講習等の支援により職業指導を行うとともに、就労及び自立を支援することを目的とする。
2 配置施設
職業指導員を配置する施設は、実習設備を設けて職業指導を行う児童養護施設又は児童自立支援施設とする。
児童と起居を共にする職員
児童養護施設運営指針では…
第I部 総論
5.養育のあり方の基本
(1)関係性の回復をめざして
・子どもにとって、大人は「共に居る」時間の長短よりも「共に住まう」存在であることが大切である。子どもは、「共に住まう」大人(「起居を共にする職員」)との関係性の心地よさを求めつつ自らを創っていく。
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準では…
(児童と起居を共にする職員)
第四十六条 児童養護施設の長は、児童指導員及び保育士のうち少なくとも一人を児童と起居を共にさせなければならない。

家庭支援専門相談員
児童養護施設運営指針では…
第I部 総論
3.児童養護施設の役割と理念
・家庭環境の調整は、児童の家庭の状況に応じ、親子関係の再構築等が図られるように行う。
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準では…
(職員)
第四十二条 児童養護施設には、…、家庭支援専門相談員、…を置かなければならない。
(…家庭環境の調整)
4 児童養護施設における家庭環境の調整は、児童の家庭の状況に応じ、親子関係の再構築等が図られるように行わなければならない。
厚生労働省通知では…
1 趣旨
虐待等の家庭環境上の理由により入所している児童の保護者等に対し、児童相談所との密接な連携のもとに電話、面接等により児童の早期家庭復帰、里親委託等を可能とするための相談援助等の支援を行い、入所児童の早期の退所を促進し、親子関係の再構築等が図られることを目的とする。
2 配置施設
家庭支援専門相談員を配置する施設は、児童養護施設、乳児院、情緒障害児短期治療施設及び児童自立支援施設とする。
家庭支援専門相談員の資格要件はこちら。紛らわしい言葉についても記載があります。
里親支援専門相談員
児童養護施設運営指針では…
第I部 総論
(3)社会的養護の基盤づくり
・施設は、社会的養護の地域の拠点として、施設から家庭に戻った子どもへの継続的なフォロー、里親支援、社会的養護の下で育った人への自立支援やアフターケア、地域の子育て家庭への支援など、専門的な地域支援の機能を強化し、総合的なソー シャルワーク機能を充実していくことが求められる。
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準では…
記載なし
厚生労働省通知では…
1 趣旨
児童養護施設及び乳児院に地域の里親及びファミリーホームを支援する拠点としての機能をもたせ、児童相談所の里親担当職員、里親委託等推進員、里親会等と連携して、(a)所属施設の入所児童の里親委託の推進、(b)退所児童のアフターケアとしての里親支援、(c)所属施設からの退所児童以外を含めた地域支援としての里親支援を行い、里親委託の推進及び里親支援の充実を図ることを目的とする。
2 配置施設
里親支援専門相談員を配置する施設は、里親支援を行う児童養護施設及び乳児院とする。
個別対応職員
児童養護施設運営指針では…
第I部 総論
2.社会的養護の基本理念と原理
(2)社会的養護の原理
3回復をめざした支援
・社会的養護を必要とする子どもには、虐待体験や分離体験などによる悪影響からの癒しや回復をめざした専門的ケアや心理的ケアなどの治療的な支援も必要とる。
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準では…
(職員)
第四十二条 児童養護施設には、…、個別対応職員、…を置かなければならない。
厚生労働省通知では…
1 趣旨
虐待を受けた児童等の施設入所の増加に対応するため、被虐待児等の個別の対応が必要な児童への1対1の対応、保護者への援助等を行う職員を配置し、虐待を受けた児童等への対応の充実を図ることを目的とする。
2 配置施設
個別対応職員を配置する施設は、児童養護施設、乳児院、情緒障害児短期治療施設、児童自立支援施設及び母子生活支援施設とする。
心理療法担当職員(心理療法を行う場合)
児童養護施設運営指針では…
第I部 総論
2.社会的養護の基本理念と原理
(2)社会的養護の原理
3回復をめざした支援
・社会的養護を必要とする子どもには、虐待体験や分離体験などによる悪影響からの癒しや回復をめざした専門的ケアや心理的ケアなどの治療的な支援も必要とる。
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準では…
(職員)
第四十二条 心理療法を行う必要があると認められる児童十人以上に心理療法を行う場合には、心理療法担当職員を置かなければならない。
厚生労働省通知では…
1 趣旨
虐待等による心的外傷等のため心理療法を必要とする児童等及び夫等からの暴力等による心的外傷等のため心理療法を必要とする母子に、遊戯療法、カウンセリング等の心理療法を実施し、心理的な困難を改善し、安心感・安全感の再形成及び人間関係の修正等を図ることにより、対象児童等の自立を支援することを目的とする。
2 配置施設
心理療法担当職員を配置する施設は、次の施設とする。
(1)児童養護施設及び児童自立支援施設にあっては、心理療法を行う必要があると認められる児童10人以上に心理療法を行う施設
(医師)
設置業務なし
嘱託医
児童養護施設運営指針では…
第II部 各論
1.養育・支援
(5)健康と安全
①発達段階に応じ、身体の健康(清潔、病気、事故等)について自己管理ができるよう支援する。
②医療機関と連携して一人一人の子どもに対する心身の健康を管理するとともに、異常がある場合は適切に対応する。
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準では…
(職員)
第四十二条 児童養護施設には、…、嘱託医、…を置かなければならない。
看護師(乳児がいる場合)
児童養護施設運営指針では…
第II部 各論
1.養育・支援
(5)健康と安全
①発達段階に応じ、身体の健康(清潔、病気、事故等)について自己管理ができるよう支援する。
②医療機関と連携して一人一人の子どもに対する心身の健康を管理するとともに、異常がある場合は適切に対応する。
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準では…
(職員)
第四十二条 児童養護施設には、…乳児が入所している施設にあつては看護師を置かなければならない。
7 看護師の数は、乳児おおむね一・六人につき一人以上とする。ただし、一人を下ることはできない
医療的ケアを担当する職員
児童養護施設運営指針では…
第I部 総論
2.社会的養護の基本理念と原理
(2)社会的養護の原理
3回復をめざした支援
・社会的養護を必要とする子どもには、虐待体験や分離体験などによる悪影響からの癒しや回復をめざした専門的ケアや心理的ケアなどの治療的な支援も必要とる。
4.対象児童
2障害を有する子ども
・障害を有する子どもについては、その高い養護性にかんがみて、障害への対応も含めて最大限の支援を行うことが必要である。
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準では…
記載なし
厚生労働省通知では…
1 趣旨
被虐待児や障害児等継続的な服薬管理などの医療的ケア及び健康管理(以下「医療的ケア」という。)を必要とする児童に対し、日常生活上の観察や体調把握、緊急時の対応などを行い医療的支援体制の強化を図ることを目的とする。
2 配置施設
医療的ケアを担当する職員を配置する施設は、医療的ケアを必要とする児童が15人以上入所している児童養護施設とする。
栄養士(児童が40人以上いる場合)
児童養護施設運営指針では…
第II部 各論
1.養育・支援
(2) 食生活
②子どもの嗜好や健康状態に配慮した食事を提供する。子どもの年齢、障害のある子ども、また、食物アレルギーの有無など子どもの心身の状態や日々の健康状態に応じ、適切に対応する。
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準では…
(職員)
第四十二条 児童養護施設には、…、栄養士…を置かなければならない。ただし、児童四十人以下を入所させる施設にあつては栄養士を、…を置かないことができる。
調理員(委託しない場合)
児童養護施設運営指針では…
第II部 各論
1.養育・支援
(2) 食生活
②子どもの嗜好や健康状態に配慮した食事を提供する。子どもの年齢、障害のある子ども、また、食物アレルギーの有無など子どもの心身の状態や日々の健康状態に応じ、適切に対応する。
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準では…
(職員)
第四十二条児童養護施設には、…調理員…を置かなければならない。ただし、…調理業務の全部を委託する施設にあつては調理員を置かないことができる。
過去問
保育士試験 平成27年(2015年) 社会的養護 問17
次の文は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和23年厚生省令第63号)に規定されている職員に関する記述である。正しいものを一つ選びなさい。
× 1.児童養護施設には、児童生活支援員を配置することとされている。
- 児童生活支援員は、児童自立支援施設にて生活の支援を行う者です。
× 5.児童遊園等屋外の児童厚生施設には、個別対応職員を配置することとされている。
- 児童厚生施設には、児童の遊びを指導する者を配置しなければなりません。個別対応職員の配置は、児童養護施設です。
コメントを残す