タンパク質とかアミノ酸とか覚えられない!

覚えるのが苦手な方は細かい数値まで覚えなくて良いでしょう。

あくまでも試験で出題された近辺を学ぶだけです。

目次

栄養素体系

  • タンパク質
  • 脂質
  • 炭水化物
  • ビタミン
    • 脂溶性ビタミン
      • ビタミンD
      • ビタミンA
      • ビタミンK
      • ビタミンE
    • 水溶性ビタミン
      • ビタミンB1
      • ビタミンB2
      • ビタミンC
      • 葉酸
  • ミネラル

タンパク質とは?

人の細胞は、約60%は水分でできていますが、15~20%はタンパク質(他は糖質、脂質など)でできています。

筋肉や臓器、肌、髪、爪、体内のホルモンや酵素、免疫物質などすべての細胞がタンパク質から構成されているといっても過言ではありません。

ちなみに骨はカルシウムとともにタンパク質でできており、髪はミネラルからできているわけではなく、タンパク質でできています。

生命を維持するうえで中心的な役割を果たしています。

また、炭水化物や脂質の摂取量が不足すると、エネルギー源として利用されます。

続けるとタンパク質がエネルギー源となる量も増えます。

エネルギー効率は下記のとおりです。

  • たんぱく質 約4kcal/g
  • 脂質    約9kcal/g
  • 炭水化物  約4kcal/g

糖質制限ダイエットは、太りやすくて手軽な糖質を最低限にして、その分タンパク質を摂取するというものです。

ちなみに、乳児期のたんぱく質の食事摂取基準は、0 ~ 5 ( 月 )、6 ~ 8 ( 月 )、9 ~11(月)の細かく3区分されており、身体の成長に伴い増加していきます。

12歳以上になると、男性のほうが女性よりも身体が大きくなるため多く摂取する必要があります。

タンパク質はアミノ酸からできてる?

タンパク質は、20種類のアミノ酸が鎖状に多数結合した高分子化合物です。

鉄などの金属を含むタンパク質「ヘモグロビン」は、血液中で酸素を運搬するタンパク質です。へ

ヘモグロビンは健康診断で登場しますね。

分子内にプラスとマイナスのイオンをもち、体液の酸塩基平衡を調節しています。

タンパク質の中のアミノ酸の中の窒素( N )

アミノ酸は構成元素はCHONです。

炭素( C )、水素( H )、酸素( O )のほかに、窒素( N )を「約16%」含むことを特徴としています。

窒素( N )は生命維持に必要ですが、ヒトは空気中の窒素( N )を直接利用することはできず、タンパク質の消化により摂取しています。

タンパク質が体内で合成することができないのはそのためです。

必須アミノ酸とは?

一方、アミノ酸は体内で合成できるものがあります。

体内で合成することができず、食べなければならないアミノ酸を、必須アミノ酸といいます。

必須アミノ酸は、成人で9種類、乳幼児で10種類あります。

生けるものを食べろ!

肉、卵、牛乳など動物性タンパク質は、アミノ酸スコアが100です。

アミノ酸スコアとは、必須アミノ酸がどれくらい満たされているか等の良質度を表したものです。

大豆、じゃがいもなど植物性タンパク質はアミノ酸スコアが低く、制限アミノ酸といわれています。

そのため、タンパク質の摂取量は、植物性タンパク質より動物性たんぱく質を多く摂取する必要がありますが、半々程度になってしまってているのが現状です。

蛇足ですが、アミノ酸スポーツドリンクを経口摂取すると、消化せずに体内に取り入れることができます。

やはり魚が1番栄養がある!

魚は良質なたんぱく質やDHA等の高度不飽和脂肪酸を多く含むため、妊娠期の栄養バランスに欠かせないものです。

母乳は?牛乳は?

母乳のたんぱく質含量は、普通牛乳より少ないです。

人より牛の方が大きいので当然です。

タンパク質を強力に消化する!

摂取した食品中のたんぱく質は、胃で最初の消化作用を受けます。

胃の次は、十二指腸に送られ、消化液の中で最も強力な膵液と混ぜられ、消化が行われます。

タンパク質の欠乏症とは?

タンパク質の欠乏症は、『小児ネフローゼ症候群』です。

小児ネフローゼ症候群とは、腎臓に直接の原因があって大量のたんぱく質がタンパク尿として漏れてしまう病気です。

栄養成分表示

これだけ重要な栄養成分であるため、当然栄養成分は表示しなければなりません。

栄養成分表示は、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウムの順で、ナトリウムについては食塩相当量で表示することとされています。

過去問

保育士試験 令和5年(2023年)前期 子どもの食と栄養 問3

次の文は、炭水化物に関する記述である。適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。

× A 炭水化物の1g あたりのエネルギー量は9kcal である。

B 麦芽糖は、母乳や牛乳に多く含まれる。

C 果糖(フルクトース)は、単糖類である。

D 炭素(C)、水素(H)、酸素(O)で構成されている。

(組み合わせ)
5 C D

保育士試験 令和4年(2022年)後期 子どもの食と栄養 問6

次のうち、食品の表示に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 特定保健用食品(トクホ)は、表示されている効果や安全性については都道府県が審査を行い、食品ごとに消費者庁長官が許可している。

× B 「食品表示法」において、表示が義務付けられている栄養成分は、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、食物繊維、ナトリウム(食塩相当量で表示)である。

C 栄養機能食品は、既に科学的根拠が確認された栄養成分を一定の基準量を含む食品であれば、特に届出などをしなくても、国が定めた表現によって当該栄養成分の機能を表示することができる。

D 機能性表示食品は、事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品であり、消費者庁長官による個別審査を受けたものではない。

(組み合わせ)A B C D
1 ○ ○ × ×
2 ○ × ○ ×
3 ○ × × ○
4 × ○ × ×

5 × × ○ ○

保育士試験 令和3年(2021年)前期 子どもの保健 問100

次のうち、生命の保持に必要なヒトの体の構成要素として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ B  細胞には多種の成分があり、タンパク質、脂質も含まれている。

○ C  タンパク質は、アミノ酸からなる。鉄などの金属を含むタンパク質もある。

保育士試験 令和3年(2021年)前期 子どもの食と栄養 問128

次の文のうち、妊娠中の食事に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ B  魚は一般に、良質なたんぱく質や不飽和脂肪酸を多く含むため、妊娠期の栄養バランスに欠かせないものである。

保育士試験 令和3年(2021年)前期 子どもの食と栄養 問138

次の文のうち、栄養素に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ A  たんぱく質は、1gあたり約4kcalのエネルギーを生じる。

保育士試験 令和2年(2020年)後期 子どもの食と栄養 問120

次の文は、栄養素に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ C たんぱく質は、炭素、酸素、水素、窒素を含む。

保育士試験 令和2年(2020年)後期 子どもの食と栄養 問123

次の文は、母乳に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。 

○ 2. 母乳のたんぱく質含量は、普通牛乳より少ない。

保育士試験 平成30年(2018年)後期 子どもの食と栄養 問123

次の文は、たんぱく質に関する記述である。( A )〜( D )にあてはまる語句および数値の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

・たんぱく質は、脂質や糖質と異なり、炭素、酸素、水素のほか、( A 窒素 )を一定量含むことを特徴としている。
・たんぱく質を構成するアミノ酸のうち、食事から摂取しなければならないアミノ酸を( B 必須アミノ酸 )という。
・摂取した食品中のたんぱく質は、( C 胃 )で最初の消化作用を受ける。
・たんぱく質は1gあたり、約( D 4 )kcalのエネルギーを生じる。

× 1. A:窒素 B:必須アミノ酸  C:小腸 D:4

○ 2. A:窒素 B:必須アミノ酸  C:胃  D:4

× 3. A:塩素 B:非必須アミノ酸 C:小腸 D:4

× 4. A:窒素 B:非必須アミノ酸 C:胃  D:9

× 5. A:塩素 B:非必須アミノ酸 C:胃  D:9

保育士試験 平成29年(2017年)後期・地域限定 子どもの食と栄養 問121

次の文は、たんぱく質に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ A  糖質や脂質の摂取量が不足すると、エネルギー源として利用される。

× B  構成元素として炭素( C )、水素( H )、酸素( O )のほかに、窒素( N )を約50%含むことを特徴としている。

  • たんぱく質は構成元素として炭素( C )、水素( H )、酸素( O )のほかに、窒素( N )を「約16%」含むことを特徴としています。

○ C  分子内にプラスとマイナスのイオンをもち、体液の酸塩基平衡を調節する。

○ D  アミノ酸が鎖状に多数結合した高分子化合物である。

保育士試験 平成29年(2017年)後期・地域限定 子どもの食と栄養 問133

次の文は、「妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項」( 平成22年改訂:薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会乳肉水産食品部会 )についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ A  魚介類は、良質なたんぱく質や、DHA等の高度不飽和脂肪酸を一般に多く含む。

保育士試験 平成28年(2016年)後期 子どもの保健 問103

次の症状や所見のうち、小児のネフローゼ症候群における診断規準としてあてはまらないものを一つ選びなさい。 

○ 2. タンパク尿

○ 4. 低タンパク血症

保育士試験 平成28年(2016年)前期 子どもの食と栄養 問120

次の文は、「平成24年国民健康・栄養調査」における子どもの食生活に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

× B 「1-6歳」におけるたんぱく質の摂取量(総数:平均値)では、動物性たんぱく質比率は、80%を超えている。

  • 「1-6歳」におけるたんぱく質の摂取量は43.5gで、うち動物性たんぱく質は24.4gです。

保育士試験 平成27年(2015年) 子どもの食と栄養 問121

次の文は、「日本人の食事摂取基準(2015 2020年版)」の子どもの年代に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

× A たんぱく質の食事摂取基準は、乳児期では、0~5(月)、6~ 11(月)の2区分で示されている。

  • 乳児期のたんぱく質の食事摂取基準は、0 ~ 5 ( 月 )、6 ~ 8 ( 月 )、9 ~11(月)の3区分です。

保育士試験 平成27年(2015年) 子どもの食と栄養 問123

次の文は、たんぱく質に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ A たんぱく質は、アミノ酸が結合した化合物である。

× B 体内で合成することができず、食物から摂取しなければならないアミノ酸を、非必須アミノ酸という。

  • 「非必須」ではなく「必須」アミノ酸です。

○ C たんぱく質は、体内の酵素、ホルモン、免疫体の成分である。

× D たんぱく質は、エネルギー源として利用されない。

  • タンパク質もエネルギー源として利用されます。

保育士試験 平成26年(2014年) 子どもの保健 問101

次の文は、ヒトの体の構成要素に関する記述である。適切な記述を選びなさい。 

○ 1. ヒトの体を構成する元素には、酸素、炭素、水素、窒素などがある。

○ 2. ヒトの体には、鉄、亜鉛、マグネシウム、銅などの金属がある。

○ 3. ヒトの体には、タンパク質、糖質、脂質などがある。

× 5. ヒトの生命維持には窒素が必要であり、呼吸器を通して空気から摂取される。

  • 窒素は生命維持に必要です。ヒトは経口でタンパク質の消化により摂取しています。呼吸器を通して空気から摂取されるのは酸素であり、ヒトは空気中の窒素を直接利用することはできません。

保育士試験 平成25年(2013年) 子どもの食と栄養 問124

次の文は、たんぱく質に関する記述である。不適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。

○ A 構成元素として炭素(C)、酸素(O)、水素(H)のほかに、必ず窒素(N)を含む。

○ B 酵素やホルモンの材料となる。

○ C 骨格を形成している。

× D 胃で消化が完了し、小腸では消化されない。

  • 胃と小腸で消化されます。

× E 血液中において、酸素を運搬するたんぱく質は、ミオグロビンである。

  • 血液中で酸素を運搬するたんぱく質は「ミオグロビン」ではなく「ヘモグロビン」です。

保育士試験 平成25年(2013年) 子どもの食と栄養 問130

次の文は「日本人の食事摂取基準(20102020年版)」における学童期に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

×B 8~9歳では、たんぱく質の食事摂取基準(推奨量:g/日)は、男性のほうが女性よりも多い。

  • 男性のほうが女性よりも多くなるのは、12歳以上からです。

保育士試験 平成24年(2012年) 小児保健 問67

次の文は、小児の栄養についての記述である。適切な記述を一つ選びなさい。 

× 3. 小児に必要な栄養素は、カロリー、糖質、タンパク質、脂質である。

  • 小児に必要な栄養素は、糖質、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素です。成長発育が旺盛なので、バランスの取れた質の良い食事が大切です。特に骨格・歯の成長に必要なカルシウムは不足しがちになってしまうので注意が必要です。

保育士試験 平成23年(2011年) 小児栄養 問90

次の文は、幼児期の食事におけるたんぱく質摂取に関する記述である。( A )~( D )にあてはまる数字及び語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

「日本人の食事摂取基準(2010年版)」によると、幼児期のたんぱく質の食事摂取基準(推奨量)は、男性女性ともに1~2歳( A 20 )g/日、3~5歳( B 25 )g/日である。幼児期は、身体は小さいが成長期であるため、成人と比較すると、体重1kg当たりのたんぱく質必要量は多い。そのため、幼児期のたんぱく質摂取においては、必須アミノ酸のそろった良質のたんぱく質を優先して与えるようにする。一般に、動物性たんぱく質は( C アミノ酸スコア )が高いものが多いが、植物性たんぱく質では( D 制限アミノ酸 )を含むものが多い。

× 1. A15  B20  Cアミノ酸評点パターン  D非必須アミノ酸

○ 2. A20  B25  Cアミノ酸スコア     D制限アミノ酸

× 3. A20  B25  Cアミノ酸評点パターン  D非必須アミノ酸

× 4. A20  B30  Cアミノ酸評点パターン  D制限アミノ酸

× 5. A20  B30  Cアミノ酸スコア     D非必須アミノ酸

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