これは知っておきたい!けいれん対応!

けいれんとは?

けいれんとは、自分の意思と関係なく、全身または体の一部が硬直したり発作的に収縮することを言います。

意識が消失することもありますが、意識があって起こることもあります。

硬直性けいれんとは?

全身の筋肉が強ばって突っ張ったけいれんを硬直性けいれんといいます。

硬直性けいれん

てんかん、チック、解離性(転換性)障害がある子どもに起こります。

てんかんとは、意識の消失や全身の筋肉が自分の意志と関係なく強く収縮を起こす脳の病気のことです。

脳内は興奮と抑制がバランスよく保たれていますが、てんかん発作では脳内のバランスが崩れ、過剰な興奮が突然起こってしまいます。

チックでは、全身ではなく一部分がけいれんする事が多いです。

熱性けいれんとは?

熱性けいれんとは、発熱により体が耐えられずに起こるけいれんのことです。

熱性けいれん

幼児期は熱性けいれんをおこしやすいです。

冷罨法(氷嚢などで冷やす方法)を用いてこまめに水分補給をします。

けいれんが起こったときは

けいれんが起こったときは、顔を横に向けて、嘔吐物による窒息、誤嚥を防ぎます。

また、衣類を緩め、けいれんの持続時間を測ります。

過去問

保育士試験 令和2年(2020年)後期 子どもの保健 問104

次のA~Eのうち、子どもにみられる症状あるいは疾患について述べたものとして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

× C けいれんとは、意識消失とともに全身または体の一部の筋肉が、意志とは関係なく発作的に収縮することをいう。

  • けいれんとは自分の意思と関係なく全身または体の一部が硬直したり、発作的に収縮することを言います。意識が消失することもありますが、意識があって起こることもあります。

保育士試験 令和元年(2019年)後期 子どもの保健 問106

次のA ~ Eは、保育所での子どもの健康に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ C  子どもがけいれんを起こした場合は、横向きに寝かせて衣類を緩め、けいれんの持続時間を測る。

  • けいれん時はおう吐物などを喉に詰まらせる危険性があるので、横向きに寝かせます。呼吸しやすいように衣服をゆるめ、時間を計測します。

保育士試験 令和元年(2019年)後期 子どもの保健 問107

次の選択肢は、子どもに何らかの症状があるときのケアについて述べたものである。適切なものを一つ選びなさい。 

× 3. けいれんを起こす子どもでは、よく眠れるように、部屋を暗くし部屋に誰も入らないようにする。

  • 子どもがけいれんを起こした時は身体を横向きにし、嘔吐した時に嘔吐物で窒息するのを防ぎます。また衣服をゆるめ、発作の時間を計測します。

保育士試験 平成30年(2018年)後期 子どもの保健 問106

次の文は、けいれんに関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。 

× 1. けいれんは、てんかんと同義である。

  • てんかんとは、意識の消失や全身の筋肉が自分の意志と関係なく強く収縮を起こす脳の病気のことであり、けいれんはその症状のことです。

○ 2. けいれんは、全身または体の一部の筋肉が、意志とは関係なく発作的に収縮することをいう。

× 3. けいれんを生じているときは意識がなくなるので、意識があるときはけいれんとはいわない。

  • すべてのけいれんが意識がなくなるとは言えません。

× 4. 全身の筋肉が強ばって突っ張ったけいれんを間代性けいれんという。

  • 間代性けいれんではなく強直性けいれんと言います。

× 5. 乳児は幼児に比較して、けいれんを起こすことは少ない。

  • 乳児は幼児に比較して、けいれんを起こすことは少ないとは言えません。

保育士試験 平成30年(2018年)前期 子どもの保健 問103

次の文は、子どもによく見られる症状に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

× D  けいれんとは、全身の筋肉が発作的に収縮することをいう。

  • けいれんは全身に起こる場合と部分的に起こる場合があります。

保育士試験 平成29年(2017年)後期・地域限定 子どもの保健 問103

次の文は、発熱をしていると思われる乳幼児に対する保育所での対応に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

× D  熱性けいれんの既往がある2歳の男児が、日頃に比べて不活発であったので体温を測定したところ、38.0℃であった。すぐに寝かせて毛布でくるみ、十分に温めた。

  • 普段の様子を加味すると共に、高熱時は冷罨法を用いてこまめに水分補給をします。

保育士試験 平成29年(2017年)後期・地域限定 子どもの保健 問115

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
6歳の男児。4歳頃に保育所で両目を頻繁に瞬きする動作がみられ、眼科医院を受診したが、異常は指摘されず、この動作は2か月程度で消失した。6歳になって両目の瞬きに加え、鼻をふくらませる、急に首を振るなどの奇妙な動作が続くようになった。また頻繁にせき払いのような発声が出現するようになった。

【設問】
この子どもに最も疑われる精神医学的問題についての以下の記述のうち、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

× D  これらの症状が増悪すると、全身のけいれんがみられる。

  • チックについての設問です。全身ではなく、一部分がけいれんする事が多いです。

保育士試験 平成29年(2017年)後期・地域限定 子どもの保健 問109

次の文のうち、不適切な記述を一つ選びなさい。 

○ 3. 子どもがけいれんを起こした時は、顔を横向きにして寝かせる。

保育士試験 平成29年(2017年)前期 子どもの保健 問114

次の文は、検査に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ D  てんかんなどのけいれん性疾患では、脳波検査で棘波、棘徐波が出現する。

  • 通常、脳内の神経細胞の電気刺激は興奮と抑制がバランスよく保たれています。しかし、てんかん発作では脳内の電気刺激バランスが崩れ、大脳皮質の神経細胞に過剰な興奮が突然起こってしまいます。問題文にある棘波(きょくは)や棘徐波(きょくじょは)とはてんかん発作時に見られる脳波の波形の種類です。

保育士試験 平成29年(2017年)前期 子どもの保健 問117

次の文は、幼児の発熱と保育所におけるその対応についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ C  幼児期は、熱性けいれんをおこしやすい。

保育士試験 平成27年(2015年) 子どもの保健 問112 )

次の文は、解離性(転換性)障害に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ C 症状の一つとして、失立、失歩、半側眼瞼下垂、けいれんなどの運動系の症状がみられる。

保育士試験 平成23年(2011年) 小児保健 問74

次の文は、乳幼児の症状や病気、看護に関する記述である。適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。

× B けいれんが起こったら、あおむけに寝かせ、唾液やおう吐物が気管に入らないようにする。

  • けいれんが起こったときは、顔を横に向けて誤嚥を防ぎます。あおむけにすると、嘔吐物などで窒息してしまう可能性があります。

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