
ブルームの完全習得学習とは?
完全習得学習とは、マスタリー・ラーニングともいい、mastaryは習得という意味です。
彼ブルームは、これまでの教育が、生徒の3分の1程度の者しか十分に理解ができない前提だったことを批判しました。
そして、一斉授業では落ちこぼれの生徒が生じやすく、一人ひとりの学習ペースに合わせて、完全に学習目標をクリアしてから次の一歩に進めることを主張しました。
個々の生徒の学習状況を把握し、適切な指導を行うために診断的評価、形成的評価、総括的評価を提唱しました。
ブルームの完全習得学習の流れ

診断的評価とは、個別の学力を把握するためのもので、それにより学習目標をたてます。
形成的評価とは、学習の達成状況を確認するためのもので、確認テスト、発言、挙手などがあります。
総括的評価とは、学習目標が達成できたかを確認するためのもので、期末テストなどがあります。
これら3つの評価を適切に行い、学習条件を整備すれば、大多数の児童生徒にとって完全習得学習は可能であると考えました。
ブルーナーとは別人です。

過去問
保育士試験 平成29年(2017年)前期 教育原理 問8
次の文は、形成的評価についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
○ A 形成的評価は学習過程における学習の達成状況を評価するものである。
○ B 学習活動において、即時的な評価活動、たとえば発言・挙手などで学習者の理解度を把握することも形成的評価ととらえることができる。
× C ブルーナー(Bruner,J.S.)は、形成的評価を組み込んだ完全習得学習(マスタリー・ラーニング)という授業モデルを提唱した。
- 「完全習得学習」理論を提唱したのは「ベンジャミン・ブルーム」です。
保育士試験 平成25年(2013年) 教育原理 問6
次の記述にあてはまる人物として、正しいものを一つ選びなさい。
アメリカの教育心理学者で、評価論の研究者。完全習得学習(マスタリー・ラーニング)を提唱した。彼は、これまでの教育が、生徒の3分の1程度の者しか十分な理解ができないということを前提に行われてきたことを批判した。
そして、個々の生徒の学習状況を把握し、適切な指導を行うために診断的評価、形成的評価、総括的評価を提唱した。これら3つの評価を適切に行い、学習条件を整備すれば、大多数の児童生徒にとって完全習得学習は可能であると考えた。
○ 3. ブルーム(Bloom, B.S.)