デューイ・キルパトリック 師弟関係はセットで攻略!

デューイは何度も保育士試験に出題され、思想の内容まで問われます。

弟子のキルパトリックはセットて覚えてしまいましょう。

デューイ

デューイ

実験学校の始まり

デューイは許可を得てシカゴ大学実験学校をつくりました。

実験学校とは、彼の理論の実験の場です。

3年間、大学の近くの民家を使い、16人の子どもに教育を行うことからスタートしました。

活動は、羊毛や綿花から糸を紡ぎ出して服を作ってみるといったものがありました。

布から服を作るといった科学的な知識を得ることができるし、人間の歴史的な進歩を知ることもできます。

生徒は次第に増えていき、3年後には82人になっていました。

デューイは関係者や生徒の親たちに、3年間の実験の報告を行いました。

その報告した内容が、著書『学校と社会』になりました。

著書「学校と社会」

著書「学校と社会」は、デューイが初めて出版した教育に関するものです。

子どもたちは生活で得た経験を学校に持ち込み、その経験は学校の中で豊かに磨き上げられて、科学的知識へと結びつきます。

ちなみに、「生活」がキーワードとなる人物は、ペスタロッチ倉橋惣三がいます。

学校は、子供たちが自発的な社会生活を営む「小型コミュニティ」です。

今日では、教育の中心が子ども以外のところにあったが、到来しつつある変革は、子どもが中心であり、この中心のまわりに諸々の営みが組織されます。

これは、コペルニクスと同様の変革であり革命です。

後にこの実験学校は、デューイスクールと呼ばれるようになりました。

問題解決学習

デューイその後大学教授となり、反省的思考により自ら問題を発見し解決する能力を身につけていこうとする問題解決学習を主張しました。

問題解決学習

著書「民主主義と教育

教育とは直接的な経験から出発し,これを絶え間なく再構成・拡大深化してゆく過程である.

民主主義社会における教育とは何かとする観点から根本的に洗い直し,世界の教育界の流れを変えます。

デューイはなぜそんなに試験にでるの?

日本では、戦後に問題解決学習が取り入れられ、見直されながら現在に至ります。

1996年の「生きる力」の育成という脈絡の中で、「総合的な学習の時間」が導入されました。

そこでは、自ら課題を見つけ、学び、考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題にアプローチする問題解決学習の手法が社会的変化に対応する能力育成として強調されてきています。

幼児期の教育についても、経験するカリキュラムに基づき展開されています。

デューイを漫画で印象つける

キルパトリック

キルパトリック

プロジェクトメソッドの具体例

デューイの弟子で、キルパトリックは問題解決学習を発展させました。

目標

夏休みの自由研究で、青いアサガオを自分で育てて咲かせたいと考えました。

計画

そのためには、計画鉢、土、種、肥料等が必要です。

いつ種をまけば、学校に提出できるかスケジューリングします。

実行

多少の失敗はあるが、計画どおり実行します。

評価

目標は達成しましたが、一部分枯れてしまいました。

今度は水やりのタイミングにも気を付けて育てます。

過去問

保育士試験 令和3年(2021年)前期 教育原理 問4

次の文のうち、「幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続の在り方について(報告)」(平成22年)に述べられた幼児期の教育に関するものとして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ C  経験するカリキュラムに基づき展開される。

保育士試験 平成30年(2018年)前期 教育原理 問4

次の文の著者として正しいものを一つ選びなさい。

旧教育は、これを要約すれば、重力の中心が子どもたち以外にあるという一言につきる。重力の中心が、教師・教科書、その他どこであろうとよいが、とにかく子ども自身の直接の本能と活動以外のところにある。( 中略 )いまやわれわれの教育に到来しつつある変革は、重力の中心の移動である。それはコペルニクスによって天体の中心が地球から太陽に移されたときと同様の変革であり革命である。このたびは子どもが太陽となり、その周囲を教育の諸々のいとなみが回転する。子どもが中心であり、この中心のまわりに諸々のいとなみが組織される。

○ 3. デューイ( Dewey,J. )

× 4. キルパトリック( Kilpatrick,W.H. )

保育士試験 平成29年(2017年)後期・地域限定 教育原理 問5

次の文のうち、正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ C  デューイ( Dewey,J. )は、シカゴ大学に実験学校をつくった。

保育士試験 平成28年(2016年)後期 教育原理 問4

次の文の著者として正しいものを一つ選びなさい。

そこで、活動的な仕事のさまざまな形態を学校に導入することに関して、留意すべき重大な事柄は、これらの形態を通して、学校の全精神が一新されるということである。学校は、将来営まれるべき、ある可能な生活と抽象的で、迂遠な関わりしかもたない学課を学ぶ場所ではなく、自らを生活と関連させ、子供が指導された生活を通じて学ぶ、子供の住みかになる機会をもつものとなる。学校は小型のコミュニティ、胚芽的社会になる機会をもつ。これが基本的事実であり、ここから継続的で、秩序ある教育の流れが生ずる。

○ 3.デューイ(Dewey, J.)

  • これはデューイ著の『学校と社会』です。

× 5.キルパトリック(Kilpatrick, W.H.)

保育士試験 平成27年(2015年) 教育原理 問8

次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の語句を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】
A 個人の興味関心が尊重できるが、習得する知識や技能に偏りができることがある。

C 体験学習や問題解決学習が多く取り入れられる。

【Ⅱ群】
イ 経験カリキュラム

経験カリキュラムは、子どもの生活経験や興味関心から問題を見つけ、自発的な活動を重視するもので、デューイの「問題解決学習」などがあてはまります。

保育士試験 平成25年(2013年) 教育原理 問8

次の【I群】の人物と【II群】の記述を結びうけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【I群】
B キルパトリック(Kilpatrick, W.H.)

【II群】

ウ 子どもたちが自ら価値あると感じる課題を設定し、それをプロジェクトとして、目的→計画→遂行→判断・評価という4段階を経て自主的に問題解決に取り組む学習の方法を提唱した。

保育士試験 平成24年(2012年) 教育原理 問2

次の文は、デューイ(Dewey,J.)に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

○ 1.彼は、シカゴ大学に附属の実験学校を開設し、子どもの作業活動と社会的生活経験の広がりを中心とする教育実践を行った。

○ 2.彼は、教育を経験の再構成であるととらえた。

○ 4.彼が提唱した反省的思考に支えられた学習法は、今日の問題解決学習へとつながっている。

○ 5.代表的な著作に『学校と社会』や『民主主義と教育』がある。

保育士試験 平成23年(2011年) 教育原理 問4

次の【I群】の人物と【II群】の言葉を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【I群】
C デューイ(Dewey,J.)

【II群】
ウ 問題解決学習

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