観察法は出題3回!?いずれも令和?

受験生のときはスルーでしたが、観察法の出題が3回ありました。

名称からなんとなく内容がイメージできる程度の学習でよいと思います。

観察法とは?

観察法とは、観察者が対象者を客観的に観察して、その行動や言動を記録する方法です。

自然観察法

自然観察法とは、観察対象をありのままに観察し記録する方法です。

最も基本的な観察法で、保育現場での保育日誌などのように、日常生活をそのまま観察、記録します。

実験観察法

実験観察法とは、人為的に対象とする行動が生じるよう環境を設定し、観察対象の反応を観察する方法です。

例えば、ある保育現場において子ども同士のいざこざが頻繁に起こり、今後の対策を検討するにあたり、いざこざが起こる前の子ども達の行動や、いざこざが起こった時間帯を観察・記録します。

傍観的観察

傍観的観察とは、第三者として客観的に観察する方法です。

観察者が存在することによる影響をできるだけ避けようとする場合は傍観的観察を行います。

参与(参加、関与)観察

参与(参加、関与)観察とは、観察対象となる人に、観察者が関わりながら観察するものです。

非参与(非参加、非関与)観察

参与(参加、関与)観察とは、観察対象となる人に、観察者が関わらずに観察するものです。

例えば、ビデオやマジックミラーなどを用いた観察があります。

行動目録法

行動目録法とは、観察したい行動を予め目録にし、その行動が生起すればチェックする方法です。

時間見本法

時間見本法とは、観察する時間や回数を決めて、その間に生起する行動を観察する方法です。

例えば、交通量調査がこれにあたります。

アクションリサーチとは?

アクション・リサーチとは、現場の問題を研究(research)し、社会生活で実践(action)・観察しながら改善していく方法です。

例えば、インターネットを利用したバーチャルグループを活用するために、アクションリサーチします。

2年間にわたって40名を対象に、3回のサイクルを進行しました。

1回目のサイクルでは、ワークグループシステムを開発して実践しました。

参加者からは、より短い時間で、役割の明確化、つながりを構築することが提案されました。

2回目のサイクルでは、提案を取り入れたシステムの完全な展開が行われました。

最終サイクルでは、システムの安定とバーチャルグループの形成が確認されました。

保育心理の目次

過去問

保育士試験 令和4年(2022年)後期 保育の心理学 問16

次のうち、観察法に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正 しい組み合わせを一つ選びなさい。

× A 観察したい行動の目録を作成し、その行動が生起すればチェックするやり方を時間見本法という。

× B 観察する時間や回数を決めて、その間に生起する行動を観察することを行動目録法という。

○ C 観察対象となる人に、観察者が関わりながら観察することを関与観察、あるいは参加観察という。

○ D 検証したい特定の環境条件を操作し、対象とする行動が生じるような環境を設定し、その中で生起する行動を観察することを実験観察法という。

(組み合わせ)
A B C D
5 × × ○ ○

保育士試験 令和3年(2021年)前期 保育の心理学 問86

次のうち、観察法についての記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ B  観察者が存在することによる影響をできるだけ避けようとする場合、傍観的観察を行う。

○ C  参与観察は、人の生活の場で対象となる人たちと関わりながら、観察することをいう。

○ D  現場に解決すべき課題があると気づいたとき、当事者たちの生活や社会をよくするために観察し、実践研究を進めていくことをアクションリサーチという。

4.  A:×  B:○  C:○  D:○

保育士試験 令和2年(2020年)後期 保育の心理学 問91

次の文は、子どもを理解する方法に関する記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

保育の場では、( A 自然 )観察法が主であると捉えられるが、( B 実験 )観察法のように、仮説を意識することも大切である。例えば、どういう状況でいざこざが起こりやすいのか、いざこざが起こる前には子ども達にどのような行動がみられたか、1日の保育の中でどのような時間帯に起こりやすいかなど、具体的に多様な側面から子ども理解を深め、適切な援助や環境構成につなげることができる。
さらに、保育における子ども理解を深めるために、保育士は子どもの話をよく聞き、子どもに寄り添い、受け入れ、( C 共感的 )に関わっていく。いざこざをしばしば起こしているようにみえる子どもを、保育者の価値観や基準だけで「良い/悪い」と決めるのではなく、子どもの( D 気持ち )も含めて、子どもの行動を理解しようとすることが大切である。

【語群】
ア 自然  イ 保育
ウ 科学
  エ 実験
オ 想像的  カ 共感的
キ 気持ち  ク 親の問題

2.  A:ア  B:エ  C:カ  D:キ

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