ギブソンがふたりいることに気づいたのは受験の直前でした泣
ギブソンJJ(旦那)

視覚に関する研究
ギブソンJJはまずは知覚(筋、腱、内耳、視覚など)に関する研究をしており、知覚が身体の運動と位置を感受して協応していると考えました。
例えば、コンビニに出かける場合、筋、腱、内耳により手足が運動したことがわかり、視覚がコンビニまで動いているのを知らせてくれ、両者は協応していると考えます。
アフォーダンス論
晩年のギブソンJJはアフォーダンス論を提唱しました。
アフォーダンス論は知覚理論ですが、より発展的に生態学的な立場から知覚の機能を論じています。
それによれば、人は環境内にある情報を知覚し、それによって行動を調整していると考えています。
例えば、いつも入り口が開いている部屋で保育をしていると、子どもは室外に出ようとしますが、入り口を閉めておくと室外へ出なくなります。
アフォーダンス論は、保育において「保育の環境作り」という意味で使われます。
子どもたちが「~したい!」と思えるような環境づくりをすれば、自然と子どもたちの意欲・やる気を引き出すことにつながる、という考え方のことです。
ギブソンEJ(妻)

視覚的断崖
ギブソンEJは奥行き知覚能力を測るためにウォークとともに視覚的断崖を考案しました。

生後3ヶ月の乳児に実験を行ったところ、断崖側で戸惑っている乳児が多かったことから、生後3ヶ月では既に奥行き知覚があることがわかりました。
ちなみに
視覚的断崖は、別の人が後に社会的参照の実験に用いました。

視覚的断崖の装置の向こうにいる母親に、1歳の子どもに対して手招きをします。
母親が笑顔だと、視覚的断崖の前で躊躇はするものの、母親のもとに向かいます。
しかし、母親が悲しそうな表情だと、視覚的断崖の前で止まったまま動こうとしません。
こうした実験結果から、1歳前後の時点で社会的参照を持つと考えられているのです。

過去問
保育士試験 令和4年(2022年)後期 保育の心理学 問4
次のうち、A~Dの子どもの行動の基盤となる発達に関する用語を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
B 初めて見る物が目の前にあるときに、それを触ってよいかわからないので保育士の表情を見る。
- 社会的参照
ア 向社会的行動 イ 自己調整 ウ 象徴機能 エ 社会的参照 オ 安全基地 カ 共同注意 キ 共鳴動作 ク 延滞模倣
保育士試験 令和4年(2022年)前期 保育の心理学 問81
次のうち、運動発達に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
○ A ギブソン( Gibson, J. J.)は、人間が運動するためには知覚が必要であり、知覚するためには運動が必要であると述べた。
保育士試験 令和元年(2019年)後期 保育の心理学 問83
次の記述に該当する理論として正しいものを一つ選びなさい。
ギブソン(Gibson, J. J.)が提唱した知覚理論であるが、より発展的に生態学的な立場から知覚の機能を論じている。それによれば、人は環境内にある情報を知覚し、それによって行動を調整していると考えている。例えば、いつも入り口が開いている部屋で保育をしていると、室外に出て行く子どもがみられるが、入り口を閉めておくと、室外へ出ていくことが少なくなる。このような子どもの行動は、環境によって適応的なものとなっている。
× 1. アニミズム論
× 2. 生態学的システム論
× 3. 自己実現論
○ 4. アフォーダンス論
× 5. 発生的認識論
保育士試験 平成29年(2017年)後期・地域限定 保育の心理学 問86
次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の用語を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
C どのように行動したらよいか分からない場面で、保育者の表情や声の調子を手がかりにして行動する。
【Ⅱ群】
ア 共同注意
イ 延滞模倣
ウ スクリプト
エ 社会的参照
保育士試験 平成29年(2017年)前期 保育の心理学 問93
次の記述に該当する用語として正しいものを一つ選びなさい。
·環境自体が人の関わり方の手がかりをもっている、と捉えている。
·環境を通して行う保育においては、子どもが自然と「~したくなる要素」をもっていることを意味する。
·アメリカの知覚心理学者であるギブソン(Gib son,J.J.)によって提唱された。
× 1. アルゴリズム
× 2. インクルージョン
× 3. エンパワメント
× 4. アドボカシー
○ 5. アフォーダンス
保育士試験 平成28年(2016年)後期 保育の心理学 問87
次の文は、乳幼児の心理学的実験装置の記述である。この装置を考案した人物として正しいものを一つ選びなさい。
断崖があるように見える実験装置で、乳幼児が奥行を知覚できるか明らかにするために開発された。その後、他の研究者によって、乳幼児がなじみのない場面に出会い、どのように振舞ってよいか分からないときに、他者の表情や態度を参考にする社会的参照を確かめる装置としても用いられた。
× 1. ヴント(Wundt, W.)
× 2. キャッテル(Cattell, J.M.)
× 3. ハーロウ(Harlow, H.F.)
○ 4. ギブソン(Gibson, E.J.)
× 5. ソーンダイク(Thorndike, E.L.)
保育士試験 平成26年(2014年) 保育の心理学 問94
次の文は、保育場面でみられる幼児の行動についての記述である。A~Dの行動の基盤となる社会的発達に関する用語を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
( B ) 10か月児が、はじめての場所でどのように行動してよいかわからないので保育士の表情を見る。
【語群】
ア 道徳判断
イ 向社会的行動
ウ 模倣
エ 社会的参照
オ 安全基地
カ 役割取得
キ 帰属意識
ク 対人葛藤
保育士試験 平成23年(2011年) 発達心理学 問43
次の【I群】の用語と【II群】の記述を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【I群】
A 共同注意(ジョイント・アテンション)
B 社会的参照
C 心の理論
D 自尊心
【II群】
ウ 1歳前後の子どもが、どう行動すべきかについて、大人の感情的サインから読み取ろうとすること。
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