ギブソンがふたりいることに気づいたのは受験の直前でした泣
目次
- 1 ギブソンJJ(旦那)
- 2 ギブソンEJ(妻)
- 3 ちなみに
- 4 過去問
- 4.1 保育士試験 令和5年(2023年)前期 保育の心理学 問2
- 4.2 保育士試験 令和4年(2022年)後期 保育の心理学 問4
- 4.3 保育士試験 令和4年(2022年)後期 保育の心理学 問9
- 4.4 保育士試験 令和4年(2022年)前期 保育の心理学 問6
- 4.5 保育士試験 令和4年(2022年)前期 保育の心理学 問81
- 4.6 保育士試験 令和元年(2019年)後期 保育の心理学 問83
- 4.7 保育士試験 令和元年(2019年)後期 保育の心理学 問86
- 4.8 保育士試験 平成29年(2017年)後期・地域限定 保育の心理学 問86
- 4.9 保育士試験 平成29年(2017年)前期 保育の心理学 問93
- 4.10 保育士試験 平成28年(2016年)後期 保育の心理学 問87
- 4.11 保育士試験 平成26年(2014年) 保育の心理学 問88
- 4.12 保育士試験 平成26年(2014年) 保育の心理学 問94
- 4.13 保育士試験 平成23年(2011年) 発達心理学 問43
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ギブソンJJ(旦那)

視覚に関する研究
ギブソンJJはまずは知覚(筋、腱、内耳、視覚など)に関する研究をしており、知覚が身体の運動と位置を感受して協応していると考えました。
例えば、コンビニに出かける場合、筋、腱、内耳により手足が運動したことがわかり、視覚がコンビニまで動いているのを知らせてくれ、両者は協応していると考えます。
アフォーダンス論
晩年のギブソンJJはアフォーダンス論を提唱しました。
アフォーダンス論は知覚理論ですが、より発展的に生態学的な立場から知覚の機能を論じています。
つまり、人は環境内にある情報を知覚し、それによって行動を調整していると考えています。
環境は子どもが関わるものにとどまらず、環境が子どもに働きかけているのです。
例えば、いつも入口が開いている部屋で保育をしていると、子どもは室外に出てよいものと感じて室外に出ようとしますが、入口を閉めておくと室外へ出なくなります。
それは大人の感覚とは少し違い、開いている入口は子どもに対して、室外に出てよいという情報を提供しているのです。
アフォーダンス論は、保育において「保育の環境作り」という意味で使われます。
子どもたちが「~したい!」と思えるような環境づくりをすれば、自然と子どもたちの意欲・やる気を引き出すことにつながる、という考え方のことです。
ギブソンEJ(妻)

視覚的断崖
ギブソンEJは奥行き知覚能力を測るためにウォークとともに視覚的断崖を考案しました。

生後3ヶ月の乳児に実験を行ったところ、断崖側で戸惑っている乳児が多かったことから、生後3ヶ月では既に奥行き知覚があることがわかりました。
ちなみに
社会的参照
視覚的断崖は、別の人が後に社会的参照の実験に用いました。

視覚的断崖の装置の向こうにいる母親に、1歳の子どもに対して手招きをします。
母親が笑顔だと、視覚的断崖の前で躊躇はするものの、母親のもとに向かいます。
しかし、母親が悲しそうな表情だと、視覚的断崖の前で止まったまま動こうとしません。
こうした実験結果から、1歳前後の時点で社会的参照を持つと考えられているのです。
社会的比較
子どもは集団生活において、さまざまな場面で自分と他者を比べており、こうした行為を社会的比較とよびます。
フェスティンガー(1954)が提唱しました。
学童期のはじめ頃では、自己の向上につなげたり自己を評価したりすること
例えば、なかなか竹馬にうまく乗れないP君が竹馬の上手なQ君をモデルに練習を繰り返しているとき、このような社会的比較は上方比較とよびます。
学童期の中期頃になると、自己について肯定的な側面だけでなく否定的な側面の評価も可能になります。
年齢により社会的比較のもつ意味は変化しき、自己概念は現実的で複雑になるため、社会的比較をすることにより劣等感を抱いたり、自尊心が低下したりすることがあります。

過去問
保育士試験 令和5年(2023年)前期 保育の心理学 問2
次のうち、子どもの発達と環境に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とし た場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
○ D ギブソン(Gibson, J.J.)は、環境の意味や価値は、人間の心の動きによって与えられるのではな く、環境が人間に提供するものであるとした。
(組み合わせ)
A B C D
5 × × ○ ○
保育士試験 令和4年(2022年)後期 保育の心理学 問4
次のうち、A~Dの子どもの行動の基盤となる発達に関する用語を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
B 初めて見る物が目の前にあるときに、それを触ってよいかわからないので保育士の表情を見る。
- 社会的参照
ア 向社会的行動
イ 自己調整
ウ 象徴機能
エ 社会的参照
オ 安全基地
カ 共同注意
キ 共鳴動作
ク 延滞模倣
保育士試験 令和4年(2022年)後期 保育の心理学 問9
次のうち、自己の発達に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 自己の中でも、自分の姿や名前、性格など周りの人が捉えることができる様々な特徴が含まれる側面を主体的自己という。
B 鏡映像の自己認知ができる子どもは1歳半頃から急激に増え、2歳頃ではかなりの子どもが可能になる。
C ルイス(Lewis, M.)によれば、1歳半頃になると誇りや恥などの感情がみられるようになり、それらの感情が生じるには、客体的自己意識が獲得されている必要がある。
× D 学童期の初め頃になると、社会的比較が可能になるため、自己について肯定的な側面だけでなく否定的な側面の評価も可能になる。
- 学童期中期以降です。
○ 4. A:× B:○ C:× D:×
次の文は、他者とのかかわりに関する記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
子どもは集団生活において、さまざまな場面で自分と他者を比べており、こうした行為を( A )とよぶ。
例えば、なかなか竹馬にうまく乗れないP君が竹馬の上手なQ君をモデルに練習を繰り返しているとき、このような( A )は( B )とよぶ。年齢により( A )のもつ意味は変化していくが、( C )を形成していく上で重要であることから、( D )につながらないように配慮することが保育士に求められる。
【語群】
ア 社会的比較
イ 下方比較
ウ 自己概念
エ 上方比較
オ 劣等感
カ 知的好奇心
キ 社会的表出
ク 優越感
1.
( A )ア ( B )イ ( C )ウ ( D )オ
2.
( A )ア ( B )イ ( C )カ ( D )ク
3.
( A )ア ( B )エ ( C )ウ ( D )オ
4.
( A )キ ( B )イ ( C )ウ ( D )ク
5.
( A )キ ( B )エ ( C )カ ( D )オ
保育士試験 令和4年(2022年)前期 保育の心理学 問6
次のうち、ヴィゴツキー(Vygotsky, L.S.)が指摘した事柄に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
× A 子どもは環境の中に埋め込まれている情報を見出しながら行動を起こしており、環境は子どもが関わるものにとどまらず、環境が子どもに働きかけている。
- ギブソンの指摘です。
B 子どもの発達には、他者の援助がなくても独力で達成できる水準と、他者の援助があれば達成できる水準の2つがあり、他者との関わり合いの中で発達は促されていく。
C 子どものひとりごとは、他者に向かうコミュニケーションのための言葉が、自分に向かう思考のための言葉となっていく過程で現れる。
D 子どもの概念は、日常の生活経験を通して自然に獲得する生活概念と、主に学校で教育される科学的概念が相互に関連をもちながら発達していく。
(組み合わせ)
A B C D
4 × ○ ○ ○
保育士試験 令和4年(2022年)前期 保育の心理学 問81
次のうち、運動発達に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
○ A ギブソン( Gibson, J. J.)は、人間が運動するためには知覚が必要であり、知覚するためには運動が必要であると述べた。
保育士試験 令和元年(2019年)後期 保育の心理学 問83
次の記述に該当する理論として正しいものを一つ選びなさい。
ギブソン(Gibson, J. J.)が提唱した知覚理論であるが、より発展的に生態学的な立場から知覚の機能を論じている。それによれば、人は環境内にある情報を知覚し、それによって行動を調整していると考えている。例えば、いつも入り口が開いている部屋で保育をしていると、室外に出て行く子どもがみられるが、入り口を閉めておくと、室外へ出ていくことが少なくなる。このような子どもの行動は、環境によって適応的なものとなっている。
× 1. アニミズム論
× 2. 生態学的システム論
× 3. 自己実現論
○ 4. アフォーダンス論
× 5. 発生的認識論
保育士試験 令和元年(2019年)後期 保育の心理学 問86
次のA ~ Dのうち、学童期の発達についての記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 低学年では、具体的な事物については論理的思考ができるようになる。また、不特定多数の聞き手を意識して発言することが求められるようになる。
B 中・高学年になると、特定の仲間と排他的ではない集団を作って行動することが増える。また、同時に仲間よりも大人からの承認を求めるという特徴がみられる。
○ C 学校生活の中では、自己概念は現実的で複雑になるため、社会的比較をすることにより劣等感を抱いたり、自尊心が低下したりすることがある。
D 学童期は、学年が上がるとともに記憶のための方略が多様化し、自分の思考を振り返るメタ認知能力が発達していく。
3. A:○ B:× C:○ D:○
保育士試験 平成29年(2017年)後期・地域限定 保育の心理学 問86
次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の用語を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
C どのように行動したらよいか分からない場面で、保育者の表情や声の調子を手がかりにして行動する。
【Ⅱ群】
ア 共同注意
イ 延滞模倣
ウ スクリプト
エ 社会的参照
保育士試験 平成29年(2017年)前期 保育の心理学 問93
次の記述に該当する用語として正しいものを一つ選びなさい。
·環境自体が人の関わり方の手がかりをもっている、と捉えている。
·環境を通して行う保育においては、子どもが自然と「~したくなる要素」をもっていることを意味する。
·アメリカの知覚心理学者であるギブソン(Gib son,J.J.)によって提唱された。
× 1. アルゴリズム
× 2. インクルージョン
× 3. エンパワメント
× 4. アドボカシー
○ 5. アフォーダンス
保育士試験 平成28年(2016年)後期 保育の心理学 問87
次の文は、乳幼児の心理学的実験装置の記述である。この装置を考案した人物として正しいものを一つ選びなさい。
断崖があるように見える実験装置で、乳幼児が奥行を知覚できるか明らかにするために開発された。その後、他の研究者によって、乳幼児がなじみのない場面に出会い、どのように振舞ってよいか分からないときに、他者の表情や態度を参考にする社会的参照を確かめる装置としても用いられた。
× 1. ヴント(Wundt, W.)
× 2. キャッテル(Cattell, J.M.)
× 3. ハーロウ(Harlow, H.F.)
○ 4. ギブソン(Gibson, E.J.)
× 5. ソーンダイク(Thorndike, E.L.)
保育士試験 平成26年(2014年) 保育の心理学 問88
フェスティンガー(1954)が提唱した社会的比較理論の観点から、幼児が友達との関わりにおいて自分と他者を比べて、自己の向上につなげたり自己を評価したりすることについて述べたものです。
子どもは集団生活において、さまざまな場面で自分と他者を比べており、こうした行為を( 社会的比較 )とよぶ。
例えば、なかなか竹馬にうまく乗れないP君が竹馬の上手なQ君をモデルに練習を繰り返しているとき、このような( 社会的比較 )は( 上方比較 )とよぶ。年齢により( 社会的比較 )のもつ意味は変化していくが、( 自己概念 )を形成していく上で重要であることから、( 劣等感 )につながらないように配慮することが保育士に求められる。
【語群】
ア 社会的比較
イ 下方比較
ウ 自己概念
エ 上方比較
オ 劣等感
カ 知的好奇心
キ 社会的表出
ク 優越感
3. ( A )ア ( B )エ ( C )ウ ( D )オ
保育士試験 平成26年(2014年) 保育の心理学 問94
次の文は、保育場面でみられる幼児の行動についての記述である。A~Dの行動の基盤となる社会的発達に関する用語を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
( B ) 10か月児が、はじめての場所でどのように行動してよいかわからないので保育士の表情を見る。
【語群】
ア 道徳判断
イ 向社会的行動
ウ 模倣
エ 社会的参照
オ 安全基地
カ 役割取得
キ 帰属意識
ク 対人葛藤
保育士試験 平成23年(2011年) 発達心理学 問43
次の【I群】の用語と【II群】の記述を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【I群】
A 共同注意(ジョイント・アテンション)
B 社会的参照
C 心の理論
D 自尊心
【II群】
ウ 1歳前後の子どもが、どう行動すべきかについて、大人の感情的サインから読み取ろうとすること。
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