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青年時代のアリエスは不良でした。
学校が寛容だったことにつけこんでサボりまくり、映画館に入りびたっていました。
それが父親にバレると、学校が嫌なら仕事をするように言いつけられるましたが、不良青年が真面目に仕事をする筈がありせんでした。

それでも父親は通信講座に申し込み、
アリエスは大学入学試験に合格することができました。
大学では歴史の勉強をして学生たちとの交流のなかで学びを深めていきました。
大学時代のアリエスは大学で頭角を現わしたいという欲求があり、
おもに歴史学の著作を読みあさりました。
そのうち戦争が始まり、終わった頃には26歳になっていました。
研究仲間も戦争で散り散りになってしまいました。
彼は先ず国立図書館に入りびたる日々を過ごしました。
著書「子供の誕生」が生まれる

アリエスは、時代ごとに子供に服を着せるやり方に差異があることを発見しました。
また、中世末から、子供に対する大人たちの眼差しが変容しているように見えました。
この着眼点が出世作『〈子供〉の誕生』につながりました。
多数の文献資料、また絵画に描かれた姿などを参考に、その時期に子供がどう考えられてきたかを研究したものです。
ヨーロッパ中世(アンシャン・レジーム期)では「子ども」という観念は存在していなかったと述べました。
子どもは「小さな大人」として扱われ、労働に従事し、大人との違いは明確に意識されていなかったと主張しました。
英訳されると多くの社会学者、心理学者、歴史家から思わぬ好評を得ることができました。

過去問
保育士試験 平成30年(2018年)前期 児童家庭福祉
次の文は、子ども観の変遷に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。
○ 3.アリエス( Ariès,P. )は『<子供>の誕生』において、17世紀までの西欧では、子どもは「小さな大人」として扱われ、労働に従事し、大人との違いは明確に意識されていなかったと主張した。
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