地域子育て支援拠点事業って何なの?モヤモヤをスッキリさせる!

〇〇型を覚えることに固執してしまいがちですが、利用者支援事業と同様、基本的な内容を理解することが重要です。

子ども・子育て支援新制度

子ども・子育て支援新制度

  1. 子ども・子育て支援給付
    1. 現金給付
    2. 教育・保育給付
      1. 施設型給付
      2. 地域型保育給付
  2. 地域子ども・子育て支援事業
    1. 利用者支援事業
    2. 地域子育て支援拠点事業
      • 一般型
      • 連携型
    3. 妊婦健康診査
    4. 乳児家庭全戸訪問事業
    5. 養育支援訪問事業
    6. 子育て短期支援事業
    7. 子育て援助活動支援事業(ファミリ-・サポート・センター事業)
    8. 一時預かり事業
    9. 延長保育事業
    10. 病児保育事業
    11. 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)
    12. 実費徴収に係る補足給付を行う事業
    13. 多様な主体が本制度に参入することを促進するための事業
  3. 子ども・子育て両立支援事業
    1. 企業主導型保育事業
    2. ベビーシッター等利用者支援事業

児童福祉の歴史

地域子育て支援拠点事業とは?

地域子育て支援拠点事業とは?

地域子育て支援拠点事業とは、乳児又は幼児及びその保護者が相互の交流を行う場所を開設し、子育てについての相談、情報の提供、助言その他の援助を行う事業をいいます。

また、利用したくても利用できない家庭に対して訪問支援等を行うことで地域とのつながりを継続的に持たせる取り組みも行なっています。

地域子育て支援拠点事業で子どもを預けて講習受ける

「児童福祉法」に基づいた事業で、制度自体は以前からあり、2015年度からは地域子ども・子育て支援事業の一つとして組み込まれました。

利用者支援事業との違いは?

利用者支援事業との違いは?

利用者支援事業と同じ育児相談所ですが、利用者支援事業は他事業を円滑に利用できるよう車の車両のような役割を果たすのに対し、地域子育て支援拠点事業は、地域交流ができることを特徴としています。

利用者支援事業に相談に行ったら、地域子育て支援拠点事業を紹介されることがあるでしょう。

地域子育て支援拠点事業 事例

地域子育て支援拠点事業 事例

T市のある地域子育て支援拠点事業では、1日あたりの利用者は20組程度で、職員は6人です。

うち3人は保育士で、3人は研修を受けた職員です。

T市から社会福祉法人に委託されて運営しており、場所は同じ社会福祉法人が運営している保育所で実施され、土日も開所しています。

Bさんは子どもに言葉がなかなかでないことを心配して電話相談したところ、無料で個別相談することになりました。

Bさんは引越してきたばかりで、実家は遠く母親を頼ることができず相談相手が身近にいませんでした。

相談時には子どもは遊戯室で預かってもらい、話に集中することができ、近くの療育施設を紹介してもらって近々相談に行くことになりました。

また、時間が余ったのでそのまま遊戯室で親子で時間を過ごし、他の利用者との交流をすることができました。

一般型?連携型?

一般型?連携型?

一般型の実施場所は、地域子育て支援センター(保育所や空き店舗、小児科医院等の医療施設、公共施設の空きスペースなど)に設置されます。

地域子育て支援拠点事業が空き店舗で実施されている

実施する際には、乳幼児の年齢及び人数に応じて保育従事者(必要な研修を修了した者)を配置し、そのうち保育士を1/2以上とすることと定められています。

他に児童館などと連携した「連携型」があります。

実施主体はやはり?

実施主体はやはり?

実施主体は市町村であり、市町村が認めた者へ委託等を行うこともできます。

財源は、各市町村が補助金額を決定し、国、都道府県、市町村がそれぞれ3分の1を負担します。

過去問

過去問

保育士試験 令和5年(2023年)後期 子ども家庭福祉 問 19

次の【Ⅰ群】の地域子ども・子育て支援事業の概要と【Ⅱ群】の事業名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】
A 子ども及びその保護者が、確実に子ども・子育て支援給付を受け、及び地域子ども・子育て支援事業その他の子ども・子育て支援を円滑に利用できるよう、子ども及びその保護者の身近な場所において、地域の子ども・子育て支援に関する各般の問題につき、子どもまたは子どもの保護者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行うとともに、関係機関との連絡調整等を総合的に行う事業

・ウ 利用者支援事業

B 養育支援が特に必要であると判断した家庭に対し、保健師・助産師・保育士等がその居宅を訪問し、養育に関する指導、助言等を行うことにより、当該家庭の適切な養育の実施を確保することを目的とする事業

・イ 養育支援訪問事業


C 保護者の疾病その他の理由により家庭において養育を受けることが一時的に困難となった児童について、児童養護施設その他の施設に入所させ、または里親やその他の者に委託し、当該児童につき必要な保護を行う事業

・エ 子育て短期支援事業


D 乳児または幼児及びその保護者が相互の交流を行う場所を開設し、子育てについての相談、情報の提供、助言その他の援助を行う事業

・ア 地域子育て支援拠点事業

E 家庭において保育を受けることが一時的に困難となった乳幼児を、主として昼間において、保育所、認定こども園その他の場所において、一時的に預かり、必要な保護を行う事業

・オ 一時預かり事業

【Ⅱ群】
ア 地域子育て支援拠点事業
イ 養育支援訪問事業
ウ 利用者支援事業
エ 子育て短期支援事業
オ 一時預かり事業

(組み合わせ)
A B C D E
4 ウ イ エ ア オ

保育士試験 令和5年(2023年)前期 保育実践理論 問 14

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】 U保育所は、地域の子育て支援センターとして、一時保育や園庭開放を実施している保育所である。U保育所に勤務するS保育士は、勤務6年目になる保育士であり、地域の子育て支援の役割や新任保育士の指導なども担当するようになってきている。そこでS保育士は、保育士の責務と倫理について振り返ることとした。

【設問】 次のS保育士の行動のうち、保育士の責務と倫理に照らして、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ A 近隣の公民館で子育てサークルを定期的に開催している民生委員の方から依頼を受け、遊びの指導を行った。

○ B 保護者会で「子どもに野菜などを栽培する機会をもたせたい」という要望があったが、現在の園内には野菜を栽培するスペースがなかった。そこで地域の社会福祉協議会に相談したところ、近隣の農園で野菜の栽培を行っている老人会を紹介してもらい、子どもたちと一緒に栽培に参加した。

○ C 保育所からの帰宅途中、新任のJ保育士と同じ路線バスに乗り合わせた。J保育士は、保護者対 応に悩んでいるようであり、その保護者のことについて相談をしてきたが、「ここでは話を聞けな いので、明日保育所で相談する時間をつくります」と伝えて、バスの車内では話を聞かなかった。

(組み合わせ) A B C
1 ○ ○ ○

保育士試験 令和4年(2022年)後期 子ども家庭福祉 問7

次の【Ⅰ群】の地域子ども・子育て支援の事業名と、【Ⅱ群】の事業の概要を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】
A  利用者支援事業
B  子育て短期支援事業

C  地域子育て支援拠点事業
D  一時預かり事業

【Ⅱ群】
ア  乳幼児及びその保護者が相互の交流を行う場所を開設し、子育てについての相談、情報の提供、助言その他の援助を行う事業
イ  家庭において保育を受けることが一時的に困難となった乳幼児について、主として昼間において、認定こども園、幼稚園、保育所、地域子育て支援拠点その他の場所で一時的に預かり、必要な保護を行う事業
ウ  保護者の疾病等の理由により家庭において養育を受けることが一時的に困難となった児童について、児童養護施設等に入所させ、必要な保護を行う事業
エ  子ども、またはその保護者の身近な場所で、教育・保育施設や地域の子育て支援事業等の情報提供及び必要に応じて相談・助言等を行うとともに、関係機関との連絡調整等を実施する事業

5.  A:エ  B:ウ  C:ア  D:イ

保育士試験 令和4年(2022年)後期 社会福祉 問7

次の【I群】の地域子ども・子育て支援の事業名と、【II群】の事業の概要を結びつけた場合 の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【I群】
A 利用者支援事業
B 子育て短期支援事業

C 地域子育て支援拠点事業
D 一時預かり事業

【II群】
ア 乳幼児及びその保護者が相互の交流を行う場所を開設し、子育てについての相談、情報の提供、助言その他の援助を行う事業

保育士試験 令和4年(2022年)後期 社会福祉 問5

次のうち、子ども家庭支援の目的に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×と した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ D 子育て家庭は地域の中で生活していることから、親子、家庭と地域社会との関係を構築するという視点が重要となる。

保育士試験 令和4年(2022年)前期 保育原理 問14

次のうち、「児童福祉法」に規定されている各種事業に関する説明として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

○ B  地域子育て支援拠点事業とは、乳児又は幼児及びその保護者が相互の交流を行う場所を開設し、子育てについての相談、情報の提供、助言その他の援助を行う事業をいう。

保育士試験 令和4年(2022年)前期 子ども家庭福祉 問20

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
T市にあるP保育所は、地域子育て支援として電話による子育て相談を行っている。ある日、「身近な子育ての話し相手や子育て仲間、子育てに関する情報がほしい」と相談された。対応したQ保育士が詳しく話を聞くと、電話をかけてきたRさんは1歳1か月の子どもを育てていること、夫の転勤で県外からT市に引っ越してきたばかりで誰も知り合いがいないことが分かった。

【設問】
次のうち、Q保育士がRさんに利用を勧める事業として、最も適切なものを一つ選びなさい。 

× 1. 一時預かり事業
× 2. 子育て短期支援事業
× 3. 子育て援助活動支援事業

○ 4. 地域子育て支援拠点事業
× 5. 乳児家庭全戸訪問事業

保育士試験 令和4年(2022年)前期 子ども家庭福祉 問59

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
T市にあるP保育所は、地域子育て支援として電話による子育て相談を行っている。ある日、「身近な子育ての話し相手や子育て仲間、子育てに関する情報がほしい」と相談された。対応したQ保育士が詳しく話を聞くと、電話をかけてきたRさんは1歳1か月の子どもを育てていること、夫の転勤で県外からT市に引っ越してきたばかりで誰も知り合いがいないことが分かった。

【設問】
次のうち、Q保育士がRさんに利用を勧める事業として、最も適切なものを一つ選びなさい。 

× 1. 一時預かり事業

× 2. 子育て短期支援事業

× 3. 子育て援助活動支援事業

○ 4. 地域子育て支援拠点事業

× 5. 乳児家庭全戸訪問事業

保育士試験 平成29年(2017年)後期・地域限定 児童家庭福祉 問50

次の文は、地域子育て支援拠点事業に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。 

× 1. 本事業は、一般型・特定型・連携型の3種類の形態がある。

  • 「地域子育て支援拠点事業実施要項」には「特定型」の記載はありません。「一般型」は主に保育所や公共施設の空きスペースなどに設置されます。「連携型」は主に児童館などの児童福祉施設に設置されます。

○ 2. 本事業には、利用したくても利用できない家庭に対して訪問支援等を行うことで地域とのつながりを継続的に持たせる取り組みも含まれている。

○ 3. 本事業の実施場所としては、空き店舗、小児科医院等の医療施設なども含まれている。

○ 4. 本事業は、「児童福祉法」に基づいた事業である。

○ 5. 本事業は、乳児又は幼児及びその保護者が相互の交流を行う場所を開設し、子育てについての相談、情報の提供、助言その他の援助を行う事業をいう。

保育士試験 平成28年(2016年)前期 児童家庭福祉 問53

次の文は、地域子育て支援拠点事業に関する記述である。誤ったものを一つ選びなさい。

○ 1. 実施主体は、市町村が認めた者へ委託等を行うこともできる。

○ 2. 乳幼児及びその保護者が相互の交流を行う場所を開設し、子育てについての相談、情報の提供、助言その他の援助を行う事業である。

○ 4. 各市町村が補助金額を決定し、国、都道府県、市町村がそれぞれ3分の1を負担する。

× 5. 支援が必要な家庭を訪問して、保護者の育児、家事等の養育能力を向上するための支援を行う。

  • 家事等の能力向上支援は行っていません。

保育士試験 平成28年(2016年)前期 児童家庭福祉 問57

次の文は、子育て支援サービスに関する記述である。正しいものを一つ選びなさい。 

× 3. 地域子育て支援拠点事業の実施要綱には、職員は保育士資格を有することが定められている。

  • 職員は保育士資格を有していなくとも、必要な研修を修了した者であれば従事できます。

× 4. 地域子育て支援拠点事業を一般型で実施する際には、実施要綱によると、職員3名の配置が定められている。

  • 地域子育て支援拠点事業を一般型で実施する際には、実施要綱によると、「乳幼児の年齢及び 人数に応じて保育従事者を配置し、そのうち保育士を1/2以上とすること」と定められています。

保育士試験 平成23年(2011年) 社会福祉 問14

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
M地域子育て支援センター(以下、Mセンターと略述)に、Tさんが初めて来所した際、相談室に入るなり相談員に対し「自分の子どもに障害があるようで途方にくれている」という主訴を語った。

【設問】
次の文は、この【事例】の援助の過程におけるインテークに関する記述である。最も適切な記述を一つ選びなさい。 

× 1. Tさんのその主訴を聞いた相談員は、Mセンターでは十分な援助ができないと考え、Tさんにここで何とかしてくれるという期待を抱かせないために、その主訴を聞いた時点でそれ以上の話を聞くことなく、そのまま他の機関へ送致した。

  • たとえ子育て支援センターでは障がい児への相談の対応が十分にできないと考えたとしても、援助技術の原則「受容」にのっとって、まずはTさんの気持ちを受け入れるべきです。

× 2. Tさんのその主訴を聞いた相談員は、Mセンターでは十分な援助ができないと考えたが、不満を持たれないようにするために、そのことを伝えず、安心して任せてくださいと告げた。

  • 相談者は、Tさんの自己決定を側面から支援するのであって、不満を持たれないために「任せてください」というのは不適切です。

○ 3. Tさんのその主訴を聞いた相談員は、Mセンターでは十分な援助ができないと考えたが、来談者の気持ちの受容に努め、その後に、Mセンターでできることを伝え、また、できない部分については他の機関を紹介した。

× 4. Tさんのその主訴を聞いた相談員は、早速事情聴取を行い、その場で仮の援助計画を立てて来談者に「こんな援助をします」と伝えた。

  • 子育て支援センターは、子育て中の親子が気軽に集い、相互交流や子育ての不安・悩みを相談できる場を提供する所ですので、この場合Tさんの悩みを受け止め、適切な援助ができる機関や方法を助言します。

× 5. Tさんのその主訴を聞いた相談員は、来談者に対して助言をしたいと思い、早速助言をするために必要な来談者の問題を探る質問をした。

  • インテークでは、Tさんが問題を明らかにし、相談員はその問題を担当すべきか検討する段階です。

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