城戸幡太郎は出題4回!視覚的に覚えて復習なんて不要!

子どもは放置すればただの動物!?

城戸幡太郎は、愛媛県出身の心理学者・教育学者で、戦前に保育問題研究会を結成し、その会長に就任しました。

城戸幡太郎

保育問題研究会とは、保母との共同研究会です。

現場の具体的な問題を科学的に研究保育問題研究会

研究は、大人ではなく、子どもを社会の主人公に育てるためのもので、当時、民主主義の方向性を持っていました。

これは社会中心主義と呼ばれ、倉橋惣三の児童中心主義に対した言葉です。

(これと似た言葉の関係に、ピアジェの構成主義とヴィゴツキーの社会構成主義があります。)

また、子どもを発展させるには、大人が指導していかなければならず、何もせず放置しておけば、子供の生活は動物の生活と余り変わらない状態になってしまうと主張しました。

民主主義を主張した城戸幡太郎は、戦争中に逮捕投獄され、活動を停止せざるを得なくなったのです。

戦後には再建されています。

ルールがあるボール遊びで学べ!?

幼児教育論

著書『幼児教育論』において、幼稚園や保育園での集団生活は、子どもの「利己的生活」を「共同的生活」に変革していくための生活訓練の場として位置づけています。

したがって幼稚園・保育所の保育は、ルールがあるボール遊びのように「社会協力」を最優先にし、幼稚園と保育所との教育はこの原理によって統一されると主張しました。

過去問

保育士試験 令和3年(2021年)後期 教育原理 問5

次の【Ⅰ群】の記述と、【Ⅱ群】の人物を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

B  愛媛県出身の心理学者・教育学者。1936(昭和 11)年に保育問題研究会を結成し、その会長に就任。研究者と保育者の共同による幼児保育の実証的研究を推進した。

  • 城戸幡太郎

【Ⅱ群】
ア  松野クララ
イ  野口幽香
ウ  倉橋惣三
エ  関信三

オ  城戸幡太郎

保育士試験 令和元年(2019年)後期 保育原理 問5

次の文章は、ある著書の一部である。これを読んで、問いに答えなさい。

「幼稚園や保育所もかかる意味で、もとより学校であるが、それが子どもの生活環境を改造していくための教育的計画であるからには、何よりもまず子どもの自然である利己的生活を、共同的生活へ指導していく任務を負わねばならない。
したがって幼稚園、保育所の保育案は「社会協力」ということを指導原理として作製されなければならないもので、幼稚園と保育所との教育はこの原理によって統一されるのである。」

この文章の著者として、正しいものを一つ選びなさい。

1.倉橋惣三

○ 2.城戸幡太郎

3.東基吉

4.坂元彦太郎

5.橋詰良一

保育士試験 平成29年(2017年)後期・地域限定 保育原理 問16

次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】
A  1936( 昭和11 )年に「保育問題研究会」を設立し、著書『幼児教育論』において、幼稚園や託児所は「何よりも先ず子供の自然である利己的生活を共同的生活へ指導して行く任務を負わねばならぬ」と述べて、保育案は「社会協力」を指導原理として作成されるべきものであると主張した。

【Ⅱ群】
ア  倉橋惣三
イ  坂元彦太郎
ウ  城戸幡太郎
エ  和田実
オ  徳永恕

保育士試験 平成23年(2011年) 教育原理 問5

次の文は、倉橋惣三に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

× 4.彼は、子どもをおとなが導く必要性を主張し、「社会協力の訓練」を保育の目的、指導原理として明示した。

  • 記述の内容は、城戸幡太郎です。城戸幡太郎も倉橋と同じく昭和初期の教育学者ですが、城戸は社会中心主義で、子どもを大人が導くという考えを重視しました。

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